メルケル首相の引退

昨年末退陣したドイツのアンゲラ メルケル首相の若いときの写真(映像の世紀より)。メルケルはロシア語と数学が得意だった。ロシア語オリンピックに優勝したこともある。理論物理学で博士号を取り、ベルリンの科学アカデミーに就職し化学分析をしていた。
1989年11月9日のベルリンの壁が崩壊した当時彼女は35歳だった。当時女子学生のカトリンが移動の自由を求めて教会からデモ行進をした。これがきっかけとなってベルリンの壁が崩壊してゆく。それを契機にメルケルは政治活動をはじめた。メルケル首相は2015年に大量の移民受け入れを表明した。移動の自由は東西ドイツ統合の理念だった。

菜園日記

2022.4.30投稿

GW2日目は晴天で涼しい農業日和。昼から息子と一緒に川越の市民菜園に行って、トマト棚の設置と葉野菜の間引きとピーマンの行灯がけをしました。トマトは、芽かきをして、透明シートで囲い温室にしました。

2022.5.20投稿

一週間ぶりにmy菜園に行ったら、葉野菜が大きく育っていた。小雨の中、サラダ菜、小松菜、水菜、菊菜をレジ袋に満杯収穫し、半分は義母にあげました。
今の季節、苗が100円で買えます。メロン、スイカ、唐辛子の苗を定植しました。人参の間引き、通年人参の種まきをしました。トマトが大きくなってきたので芽かきと誘引をしました。イチゴが2粒実っていました。パセリを収穫しました。やっと大豆の芽が出ました。ブロッコリーは花が咲いてしまいました。ジャガイモ、ナス、ピーマン、パプリカは順調に育っています。

固定種を守る

テレビ東京の「探求の階段」の番組で、野菜の固定種を育成販売している野口勲さんが、雄しべを作らない野菜が支配的になることに警鐘を鳴らしています。野口さんは若い頃、火の鳥の編集を担当していたそうです。生命と環境の存続という人生テーマはいまでも変わっていないそうです。流通優先で野菜の形だけに拘っていると、繁殖能力のある在来固定種を失う危険性があります。

 

2022.4.24投稿
NHKの「心の時代」で法然院31代貫主の梶田真章さんが、森の子クラブの一年間の活動の最後に子どもたちにお話をしました。生き物観察学習の真の意味を説いておられます。
昔の日本は農業とか漁業をしている人が多くて、生き物の暮らしみたいに、人間も毎年同じ事を繰り返して多くの人が生きていました。
今はここに来ておられるテレビ局の人みたいに来年は今年とは違う事をしなければならないと思って、頑張っている人が多い。来年は今年とは違わなければ意味がないと思っている。新しい番組や製品をどんどん作らなければならないと思って頑張っているのだけれども、新しい事がなかなか考えられずに苦しんでいる人もいるのです。
皆さんも10年後、20年後、色々な暮らしをされていると思いますけど、来年も今年と違うことをしなければならないのに、なかなか見つからないなと思ったときには、生き物のことを思い出して下さい。
毎年同じ事をしていてもいいんや。そういう時間があってもいいんだと思ってもらえたら、ここで一年間いろんな生き物を観察してもらったことも、只々生き物の事をよく知った事だけではなくて、皆さんの人生に活かすこともできるんじゃないかな、と今私はそう思っています。どうでしょうか。。
今皆さんにはいろんな夢があって、ああなりたい、こうなりたいと思っている人も多いでしょう。しかし人生には思い通りにいかないことも多くて、その時も「生きていさえすれば変わるかも知れないよ」と思えるかどうか。そういう意味で苦しくなったときには法然院の生き物の暮らしを思い出して下さい。「ただいま」と言って下されば、私が居れば「おかえりなさい」と言います。
梶田貫主は、お寺とは日本人が、同じような季節の営みに身を浸し安らぎを覚え、本来の姿に帰ってくる所だ、というお話をされています。
6人、立っている人、、「NHKE LTXC/sippeel LTXCl まぁ そうなった時に でも 人生は 思いどおりいかないこともあるのが」というテキストの画像のようです

菜園の立ち上げ

2022.4.16投稿
今日は一人で15時から畝作りの作業開始。
風が強かったのでトマト苗をトンネルネットで覆った。畝の下には2列の穴を掘って、ミネラルと肥料と米ぬかを散布した。1列5m長さなので合計20m長さの穴を掘ったことになる。
時々灰色の沼の土塊が見られたが、土質は良い。昨日の雨で土壌が湿っていたので畝が作り易い。小石を除去して、スコップで平らに均して、幅135cmの黒マルチを張って、黒丸君でピン止めして、マルチの端を土寄せしてでき上がり。丁寧にやると一畝3時間かかる。畝の幅は90cmでトンネルの半円の骨組みで決まる。トンネルネットを張った。後日アブラナ系の苗を移植する。何処でも菜園の夕日は美しい。
 
2022.4.17投稿
今日は鶴ヶ島のカインズでキャベツ、ブロッコリー、ピーマン、パプリカ、ナスの苗を買って定植しました。定植は息子にやってもらいました。パプリカは250円、それ以外の苗は70円です。ナス用とピーマン用の2m畝を2つ作りました。風が強い時があるので、ナスには支柱をつけ、トンネルで囲いました。ピーマンとパプリカにも支柱をつけ行灯支柱で囲いました。ピーマンとナスとトマトは沢山実るのでお得な夏野菜です。定植と畝作りは15時40から開始して3時間かかりました。終わった頃には辺りはすっかり暗くなりました。
 
 
2022.4.19投稿
今日は午後1時から、ネギ50本400円、落花生4本300円、枝豆2種類の畝作りと播種をしました。大豆の間隔は28cm、穴径8cm、18穴です。落花生は生態観察のためです。畝の端にマリーゴールドや忘れな草など150円で買える草花を植えました。これくらいではミツバチは来ないけど、色がつくと励みになります。まず1個だけパプリカの円形支柱に透明マルチを巻いて防風対策をしました。午前中の日照だけでナスの地温はかなり上がっていました。後はトマト棚を立ててネットを張って、葉野菜の畝を作って播種すれば完了です。
お隣のおじいさんと話しをしました。もう歳で覚えられないので、地面に私の名前を漢字で書いて記録していました。漢字は合っていました。国分寺に住んでいたけど家が高くて買えなかったので20年前に川越にきたそうです。川越のど真ん中も地価は高いけどね。
 
2022.4.21投稿
昨日はほうれん草、小松菜、菊菜、水菜の葉野菜の種まき、今日はニンニクとニンジンとジャガイモとニラの種まきをしました。一応これでmy菜園は完成です。1週間で4.5mの畝が3本、2mの畝が6本、合わせて9個の畝ができました。葉野菜と人参と韮のマルチは長方形の開口を施し、条播きをしました。温度を上げるため、人参のマルチには透明シートを被せました。畝間を広くとり、短い畝を設け、移動と作業を容易にしました。畝端に花を飾ると楽しい気持ちになります。

埼玉子ども動物自然公園

2022.4.2投稿
埼玉こども動物自然公園に行ってきました。園内一周で1万歩でした。いい運動になります。
ペンギンのいる波のプールが人気でした。泳ぎ疲れて巣に帰るペンギンの後姿が見られます。ペンギンは鳥なのに泳げます。キリンやコアラもいます。哺乳類は大抵泳げますが、キリンとラクダは泳げません。
コアラが食べるユーカリの葉は油分が多いのでオーストラリアの森林火災を拡大させるのだと息子が教えてくれました。ユーカリの木は油で滑り易いのでコアラの爪は鋭いです。
入園料は大人700円です。放し飼いのヤギに触れます。きれいな鳥もいます。子牛も可愛い。

耳小骨の交換手術

勇気を出して女子医科大学で伝導性難聴の手術を受けました。切開したら耳小骨の関節が外れていたので、新しいものに交換してもらいました。2時間、不動の姿勢で息苦しさと局所麻酔による心臓の動悸と目眩に耐えました。術後は吐き気で目が開けられませんでした。絶食してきて良かった。一日入院して、いま帰宅中です。
手術室で看護師さんに「麻酔は何回打ちますか」と聞いたら「一回だけです」と言ってくれたので安堵しました。若い先生にお好きな曲を流しますよと言われ、Citizen Queensをリクエストしました。シートに覆われた身体と顔の上に手術器具がたくさん乗っているのが分かりました。実際の麻酔は10回以上でした。
神経を動かしたので舌の右半分が痺れています。親子で手術する医者は珍しいです。狭い耳穴に器具を入れて、デリケートな耳小骨の交換をするのは職人技です。私は3週間運動禁止なので農作業が遅れてしまう。

1個のアミノ酸が不斉反応を媒介

独のベンジャミン リスト博士は有機不斉触媒の研究で2021年のノーベル化学賞を受賞しました。従来金属不斉触媒でしか合成できなかった医薬品をプロリンという単一のアミノ酸で合成できることを発見したのです。
金属触媒は毒性や環境負荷があり処理コストがかかります。タンパク質の酵素は巨大な分子ですが、触媒作用を示すのは極一部のアミノ酸であることは分かっていました。しかし1個のアミノ酸が不斉反応を媒介するとは誰も考えていませんでした。答えは最も単純な所にあったのです。
リスト博士は今までノーベル賞のために研究したことはない。好きな研究をやってきただけだと言っています。

ホームレスの人が一番欲しがっているのは働く場所

2022.3.22投稿
NHKのプロフェッショナルの番組で、社会起業家の川口加奈さんのホームレス支援のNPO活動(所員16名)が紹介されました。コロナ禍で給料が払われず、ホームレスになる人が増えています。
ホームレスの人は空き缶収集に自転車を使うので、自転車の修理ができます。川口さんは大阪市内でハブチャリというシェアサイクル事業を立ち上げ、ホームレスに働く機会を提供しています。2020年にシェアサイクルの拠点は300ヶ所に達し、その事業収入は5,000万円近くになりました。
川口さんたちは夜間ホームレスの人にお弁当を配って、関係を作っていきます。相手の話しをよく聴いて、自分の心を無にして自分の意見を押し付けず、生活保護などの選択肢を提案します。ホームレスの人が一番欲しがっているのは働く場所でした。「自分の価値が発揮される場所にいられるっていうのはひとつの幸せじゃないかな」と言っています。

女子5人組のアカペラグループCitizen Queen

女子5人組のアカペラグループCitizen Queen のKilling me softly が素晴らしい。中央3人が左からニーナ、ハンナ、ケイラ、緑髪のVPがコーラ、右端がベースのケイディです。
歌の内容は「噂の若い男のギターの素敵な演奏が私のことを歌っているように感じて参ってしまった」というものです。朝日のように清々しいケイディのソロパートがお気に入りです。

川越で菜園を始めました

2022.3.19投稿

鴨田ふれあい農園の25番で野菜作りをすることになりました。酸度計のPHは6.5〜6.8でした。苦土石灰の散布は見合わせました。牛フン堆肥80Lを気持ちだけ入れて浅く耕しました。市の担当者からもらった農園規程によると雑草の草丈が30cm以上になると退会処分になるようです。区画境界から20cm以内に種を撒いてもいけません。向こうの区画のおじさんは石灰を撒きまくっていました。そんなに撒いたらほうれん草しか育たなくなる。

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降雪機の仕組み

2022.2.13投稿
北京五輪のスキー競技場は北京から180km離れた張家口の山岳地帯にあります。乾燥しているので、300台の人工降雪機でゲレンデの全ての雪を賄っています。出口の無数のノズルから水と圧縮空気(5MPa)を吹き出して、断熱冷却効果で水滴を球状に氷結させ、大型軸流ファンで放出します。雪大砲は高所に設置され、落下までに雪になります。1m3の雪を作るのに2kW 位の電力がかかります。寒い夜間に一晩中稼働させ騒音を発するので、野生動物には迷惑な話です。今回中国は雪の核形成を促進するヨウ化銀(感光剤)の粉を145個のロケット弾で撒いています。最近はヨウ化銀には毒性があるので控えられています。
水と空気の混合ノズルから氷結核を放出し、同時に水を別のノズルから噴射することで水滴から蒸発した水を氷結核に付着させて雪をつくる方法があります。これなら環境汚染になりません。
水は0℃以下になっても過冷却状態になり−40℃になるまで氷結しません。ホコリがあると−15℃、ヨウ化銀だと−8℃で氷結します。
スノーマックスというP.シリンガエ細菌(極鞭毛グラム陰性)の粉を水に入れて噴射すると−2℃で氷結できます。1985年のカルガリー五輪では、この細菌をガンマ線照射して造雪しました。
1985年にステファン リンドウ博士が雲の中から氷結活性細菌を発見しました。氷結活性タンパク質は1200個の塩基でコードされたNRCの3ドメイン構造であることが分かっています。このタンパク質の一部が氷晶の格子定数と一致しているので氷の核形成が可能になります。
シリンガエ細菌は自分を凍らせて雲になって移動し、雨と共に降りてきて、野菜の葉っぱに付着します。この細菌が付着すると容易に凍るので霜害を生じさせます。細菌は野菜の表面を氷結により破壊して内部に侵入します。雲ができる原因が特定の細菌にあったとは驚きです。
遺伝子組み換えにより氷活性タンパク質のコードを破壊したシリンガエ細菌の変異株を作成しフロストバンなる商品が作られました。変異株が葉を覆うと通常株が繁殖できなくなります。1987年にフロストバンはカルフォルニアの苺農場で撒かれました。これが世界初の遺伝子組み換え生物の屋外開放例となりました。
効果はありましたが、強い反対に逢いました。
近年では卵を産めないノックアウト昆虫の開放により、害のある昆虫を駆除することは行われており、大きな成果をあげているようです。結局最後は野菜の話になってしまいました。私は科学の進歩の速さにはっきり言ってついて行けません。
 

大きく変わるロシア社会

ウクライナ情勢が気になりますね。ソ連解体から30年経ち、ロシア社会は大きく変わっています。街頭インタビューで、ロシア革命は必要なかったなどと意見を自由に言える時代になっています。ロシアは日本文化の影響を大きく受けています。インターネットやケーブルTVのせいで、コスプレ、マンガ、盆踊り、相撲、日本食などがロシア人に人気があります。日本の野菜も好評です。極寒のハバロフスクでは日露合弁会社が大規模な温室野菜栽培をしています。モスクワでは2日間で9.3万人もの人々が盆踊りに参加しました。ロシア解体時に多くの技術者が海外流出したせいで、IT関連技術産業に遅れが見られます。人材育成によりエネルギー資源依存からの脱却が模索されています。東西の経済格差を是正するために流通などのインフラ整備も課題です。日本の45都市がロシアと姉妹都市を提携しています。

 

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「世界の入試で未来が見える」

NHKのTV番組ニュー試「世界の入試で未来が見える」で有名大学のユニークな問題が紹介されました。大学ランキング10位のシカゴ大学は94人のノーベル賞受賞者を輩出しています。その問題は「How do you feel about Wednesday?」というものです。ペプチド学者の山本尚シカゴ大学の名誉教授は、「文章力、イノベーション力、没頭力」の3つの基準で採点していると答えました。文章力は読ませる力。自分の生活のことなのだから、力強く言い切る文体が望ましいそうです。
フランスの高校には哲学(バカロア)の科目があります。紹介された問題は「芸術に無関心であることは可能か?」です。芸術や無関心を自分なりに定義して、可能と不可能の2つの意見を考えて、より優れた結論を論理的に導く批判力を養成します。フランスが考える力を重視するのは、それが民主主義社会に参加するのに不可欠なことだからだそうです。
早大では「キュー」をジャンケンに加えて新しいゲームを作りなさいという問題が出題されています。観察力、論理力、独創力の観点から回答を評価しているようです。大学は自ら問い、学ぶところです。世界の入試問題は自ら問い考えられる独創力のある人材を選択しようとしています。https://www.facebook.com/photo/?fbid=1606009866451926&set=pcb.1606009906451922

日本の最終処分場の残余年数は平均21.4年

テレビ朝日の「しくじり先生」の番組でマシンガンズの滝沢秀一先生がゴミ問題について解説してくれました。滝沢先生は2018年に「そのゴミは収集できません」という本を書いてベストセラーになりました。2020年には環境省のサステイナビリティ広報大使に選ばれています。
日本の最終処分場の残余年数は平均21.4年です。その後どうするか具体的な対策は何も決まっていません。ゴミ捨てが高額になる日が来るのでしょうね。
海洋には年間800万トンのゴミが捨てられ、30年後の海は魚よりゴミが多くなるそうです。従来から言われているように、ゴミの減量、再利用、分別リサイクルが重要です。例えば資源ゴミは可燃ゴミに入れないようにすべきです。
CO2排出削減が求められる中、日本は焼却炉大国です。世界の焼却炉の半分以上は日本にあり、日本のゴミ焼却量3300万トンはアメリカを抜いて世界2位です。不燃物が可燃物に混入することで、焼却炉が詰まり、23区内でも毎年15回停止し2億円の再稼働費がかかっています。
電子タバコやワイヤレスイヤホンにはリチウムイオン電池が使われています。スプレー缶やリチウムイオン電池が可燃ごみに混ざると、ゴミ収集車で圧縮されて、1時間後に遅れて発火するそうです。あまり知られていませんが、ゴミ収集車は1台1000万円以上する高級車です。日本では毎年500台のゴミ収集車が炎上し、50億円もの損害を出しているそうです。
買うときには捨てるときのことを考えなければなりません。例えば困るのは植木の土です。土は専門業者かホームセンターで有料で引き取ってもらいます。公園に土を安易な気持ちで不法投棄すると、1000万円以下の罰金、あるいは5年以下の懲役となります。
回収員が恐れているゴミには、竹串、ビーズクッション、防犯ブザー、ペットフードが残った缶などがあります。ビーズクッションは圧縮時にビーズが弾け飛んでしまいます。防犯ブザーは電池を抜かないと、鳴りっぱなしになります。ペットフードは虫が湧いて不衛生です。
回収員のことを考えてきちんとゴミの分別をしなければなりません。

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朱鷺色のキツネノカミソリの群生

山梨県の金川公園に散策に出かけました。森林の中は比較的涼しくて快適に歩けます。先週はここのテラスに座ってコーヒーを飲んでいたら、目の前の木に昼帰りのノコギリクワガタを見つけました。
今日は日曜日なので家族連れの方が多く来ていました。森の中で珍しい植物を見つけました。キツネノカミソリの群生です。朱鷺色の華が綺麗です。葉がないので遠目で見ると色の薄い曼珠沙華のようです。この花は春には葉だけで、夏になると華だけになります。華の色がキツネ色で、葉の形がカミソリの様なので、キツネノカミソリと命名されたようです。毒があります。殆ど種を付けず、地下茎で増えるようです。カブトムシと繭は一昨日曽根丘陵公園で見つけました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
たけお めい、小山 貴子、他6人
 

 

41歳の年の差対決はオリンピック史上初

倪夏蓮(Ni XiaLian)と申裕斌(Shin YuBin)の卓球女子個人の試合は3対4で申裕斌が勝利しました。夏蓮58歳、申斌17歳。41歳の年の差対決はオリンピック史上初でしょう。
夏蓮選手は上海生まれ、1986年にルクセンブルクに移住し、2000年のシドニー五輪大会以来、連続出場を果たしています。2019年の欧州卓球大会でベスト4に入る実力者です。
 
夏蓮選手の戦型は「左ペン表裏前陣攻守型」で「最強のペン粒選手」と言われています。これは、左利きのペンホルダーラケットの表面に粒高ラバー、裏面に平坦なソフトラバーを使用する前陣で構える攻守両面タイプの選手という意味です。粒高ラバーによる返球は回転量の予測がつかず受け難いです。下回転の打球が無回転で返球されると、ネットに引っ掛けてしまいます。ペン型選手が珍しい上、相手の空きをつくコース取りが上手なので、歳を取っても殆ど動かずに相手に勝つことができます。
 
申裕斌選手は韓国の天才卓球少女と呼ばれる新星です。戦型は「右シェーク裏裏ドライブ型」です。つまり右利きシェークハンドラケットの両面に平坦なソフトラバーを使用するドライブ上回転の攻撃タイプの選手ということです。彼女は動きが素早くレシーブの打点が早く、広角で打ち分けられる速攻型の選手です。
前半は2対1で夏蓮選手が優勢でしたが、後半は申裕斌選手が3対3に追いつき、若さで逆転しました。極端に年齢やタイプの違う天才選手の激突は一見の価値ありですが、見ているだけで、疲れます。。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
2021年7月25日
 

宗教が始まったのは貨幣経済のせい?

NHK「心の時代」番組の再放送で、安泰寺という曹洞宗の禅寺が紹介されました。安泰寺は兵庫県の日本海側の山中にあります。ドイツ生まれのネルケ無方さん(53歳)は9代目の堂頭です。ネルケ氏は京大を卒業後、23歳で安泰寺で修行を始め、10年後に堂頭となり、20年間で20人の弟子を育てました。弟子の半分は外国人です。去年、中村氏に堂頭を譲り、大阪で座禅会をすることにしたそうです。
安泰寺は自給自足の生活をしています。野球場程の広さの畑で野菜を栽培し、時々地元の方に鹿をもらいます。
ネルケ師匠は弟子たちを野菜に例えています。日本人はトマト型が多いのだそうです。素直で学習意欲はあるが、問題意識が希薄で、誘引してやらないと上に登っていかないからです。
外国人はカボチャ型で、問題意識はあるが、自己中心的で素直でないのが問題だそうです。
理想の弟子は、仏の教えに自分から弦を絡ませて登っていくキュウリ型だと仰っていました。
 
ネルケさんは宗教が始まったのは、貨幣経済が始まって、人が頭を使って自分の努力で金稼ぎゲームをすることになったのが原因だと考えています。それ以前は農耕社会で、人は大自然の恩恵を受けて生きていることを自覚していたので、余裕があったということです。座禅をすると、この世はゲームではないと分かるそうです。
 
 
 
 
 
 

国際観光産業は経済活性化の切り札

少子化時代において国際観光産業は経済活性化の切り札となることが期待されています。
世界の観光国際収入ランキングをみると、日本は第11位ですが、国民総所得に占める割合は1%以下です。タイ国は第3位で、その割合は10%以上になります。タイの観光産業収入を高めているのは医療ツーリズムや国際見本市などのMICE産業です。観光産業の内容は多様化しています。
 
埼玉県の川越は江戸時代の町並みを保存し、電柱を無くすなどして景観を改善したため、年間700万人もの観光客が訪れています。若い人たちが着物姿で街を歩く光景が見られます。氷川神社では2000個もの風鈴が飾られています。2013年に4万人だった川越の外国人観光客数は4年後に20万人近くに増加しました。川越市はインドネシアをターゲットに観光客の勧誘を進めています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
+3件
 
 
たけお めい、田中 新吾、他4人
 

遠隔操作ロボットによる働き方革命

TV番組サイエンスZEROで「遠隔操作ロボットによる働き方革命」が紹介されました。
コンビニ店での商品の棚入れを本店のオフィスから仮想現実装置を使って遠隔操作します。人手不足の解消を期待しています。宇宙などの過酷な環境で作業する遠隔操作ロボットが紹介されました。
ロボットエンジニアの白久氏は、建設作業用重機にジョイスティックを動かす簡単なモータ装置を後付けして遠隔操作するシステムを実施しています。粉塵や騒音や腰痛予防に効果があります。100km離れた地点に0.1秒の遅れで遠隔操作できます。
 
 
 
 
 
 
 

物価の差の裏に雇用構造の違いあり

日本の消費者物価指数はこの2年で減少しマイナスに転じている。つまりデフレ経済だ。一方欧州は1%で横ばい、アメリカは3%以上に急上昇している。日本の経済状態は見劣りしている。
日銀はこの8年間、物価指数2%を目標に金融緩和策をとってきた。2016年1月に日銀はマイナス金利政策をとったにも関わらず、物価指数は上がらず平均0.1%を保ってきた。
デフレにより国民の所得は増えない。低金利により国民の銀行預金は全く増えない。しかし日経平均は3万円を維持しているから富裕層は我慢している。
今回の3人の総裁候補者の経済政策をみると、物価指数2%を目標にしている。彼らは金融緩和策で2%達成が無理なことは承知している。
でもそうでも言っておかないと、政府が通貨価値の上昇を容認したことになり、外国人投資家が円買いを進め、円高と株安を招き、企業の設備投資が減ってデフレ経済が進行するからだ。
経済学者はデフレ脱却のためには日本は雇用構造の改革にふみこむべきだと言っている。日本は社員を容易に解雇できないできないことが経済効率を低下させていると考えるからだ。欧米では賃金を減らさず雇用者数を調整するが、日本は雇用者数を守り賃金を減らすのでデフレになるという訳だ。政治家にそこまでの覚悟はない。
政府はコロナ対策のバラマキとデフレによる税収減少で財政が悪化している。しかし安倍氏の後継の高市氏の言うプライマリーバランスの凍結とは、財政赤字の進行を容認するということだ。安倍政権時代から財政赤字を減らす意識は低い。官公庁向け清掃員や警備員の給料は民間より4割程度上昇している。
 
 
 
 
 
 
 
 
2021年9月18日
 

知られざるガリバー レオン自動機

テレビ東京の「知られざるガリバー」というテレビ番組で包餡機の国内シェア9割を誇るレオン自動機が紹介されました。
創業者の林虎彦は1961年に世界初の包餡機を完成させ、宇都宮にレオン自動機を創立しました。この機械は、2枚の高精度の螺旋状の刃を用いて、弾性の異なる餡(あん)を餅(もち)で包みながら切断することができます。
こうした技術は食パン作りにも活かされています。シート状に伸ばしたパン生地に餡をライン状に載せて斜めに巻き上げることで、美しい餡入り食パンが得られます。
アメリカのカルフォルニアのオレンジベーカリー社は、食パンの製造工程ラインを全てレオン自動機のものを採用し、失敗のない食パン製造を実現しています。
同社は食パンを発酵後に冷凍出荷しています。それによってスーパーのパン店は1時間以内に食パンを焼いて出せるようになりました。従来10時間かかっていた焼成工程を短縮したことで、多めにパンを焼く必要がなくなり、大幅な食品ロスの削減に成功しました。
 
 
 
 
 
たけお めい、岩谷 宏一、他2人
 

現状を打開する知恵

社会に出ると知識ではなくて、現状を打開する知恵を求められる。知恵とは何かを説明するのはなかなか難しいが、身近な例を挙げると、それは詰将棋に現れる妙手だ。普通は自分が損をする手は考えない。しかし妙手は最初に損をする手筋にある。「損して得取れ」とはよく言ったものだ。昔からの遊びは知恵が詰まっている。最近のゲームはどうだろうか?
 
写真の説明はありません。
 
 
 
たけお めい、井本 ひとみ、他6人
 

難民問題

NHK高校講座地理で外国人労働者や難民の問題が紹介されました。人口増加するが仕事がない発展途上国から少子高齢化で人手不足の先進国へ外国人労働者が流出します。彼らは家族を伴うと移民になります。
日本には130万人の外国人労働者がいますが、2025年までにさらに50万人の単純労働者を建設と農業分野で受け入れる方針です。
内戦で疲弊したシリアは人口2,200万人の内630万人が難民となり、その多くが1週間かけてトルコを経由して4000km離れた受け入れ先のドイツまで行きます。
小さい子どもを何人も抱えたシリア人の母親たちが7時間ゴムボートでエーゲ海を彷徨いギリシャの島に到着します。途中で転覆して命を落とす人も多くいます。トルコのイズミールの港町に渡って、そこから昼夜を問わず歩き続けてドイツに向かいます。検閲所では長く待たされます。ドイツは戦後の復興で大量のトルコ系移民を受け入れてきた歴史があります。世界には6850万人もの難民がいます。
 
 
 
 
 
たけお めい、岩谷 宏一、他6人
 

発達障害の原因は誤った出産科学にあり

貴重なデータですのでシェアします。これで発達障害が減るのなら、こんな素晴らしいことはありません。
 
 
 
 
 
 
 
 
★日本のお産の常識を変える!
佐賀市長選挙 今日投開票です。だれが市長になられるかは全く予測がつきませんが、新市長さんには発達障害をふせぐための提言書をお届けします。このまま発達障害が増え続けたら日本は確実に崩壊します。
★予測学が専門の産科麻酔医 久保田史郎は早期新生児(生後0日~生後7日)の完全母乳と寒い分娩室でのカンガルーケアの中止を訴え続けます。何れも発達障害の危険因子(低血糖症・重症黄疸・脱水)を誘発するからです。
少子化に歯止めを掛けるためには、先ずお産大改革が必要です。日本産婦人科医会が産科学教科書の間違いを改訂しなければ発達障害・児童虐待は増え続け、少子化は今からさらに加速します。私の予測では10年以内に日本の出生数は30万人を割ると予測しました。このままでは日本は隣国の植民地になります。そうなる前に何か手を打たなければなりません。
皆様 シェアよろしくお願いします。

最後のMy菜園

先週末にmy菜園の最後の収穫をしました。最後の茄子は焼き茄子ポン酢で頂きました。
昨日と今日はマルチ剥がしや農業資材の撤収、整地作業をしました。5m☓8mの小さな菜園でしたが、根の除去が結構大変です。しかしこれが中高年のいい運動になります。涼しくなってきましたが、大汗をかきました。作業後はシャツを着替えて帰ります。
夕方、元気な多年草の韮を廃棄するのは可哀想だと思い悩んでいたら、こんな遅い時間に隣の楊さんがやってきて、「この韮捨てるのなら、全部引き取るよ」といってくれたので助かりました。「捨てる神あれば、拾う神あり」とはこのことでしょうか。
本日をもって甲府市小曲市民農園での活動は終了です。皆様、閲覧ありがとうございました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

80種類のCO2排出削減対策が30年間で削減できる排出量を試算

11月10日に脱炭素社会に関するNHKスペシャルのテレビ番組が放映されました。22カ国70人の研究者が、80種類のCO2排出削減対策が30年間で削減できる排出量を試算した結果が公表されています。これはとても興味深いです。
冷媒の置換や浮上式風力発電に続いて、食品ロスやベジタリアン化が高い削減効果があるようです。電気自動車は多くの対策の一つにすぎません。CO2の排出量削減には包括的に取り組みが必要だということです。
ちなみに世界のCO2の年間排出量は400億トンだそうです。専門家が危惧する5000億トンの排出まであと12年です。彼らは世界の平均気温があと0.4℃上昇することが後戻りできない事態を引き起こすことを懸念しています。
日本を含む各国は10年で排出量を半減させると明言しています。国内の移動を飛行機から列車に変えると排出量を1/15に削減できるそうです。CO2の排出量が半分の天然ガスを中国が買うため、天然ガスの価格が上昇しています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

赤ちゃんの熱中症

寒い季節になって来ました。産科の久保田医師からのお知らせをシェアします。冬場の赤ちゃんの着せ過ぎは赤ちゃんの突然死を招きます。
帽子、靴下、毛布で赤ちゃんを包んで寝かせると全身の体温が37℃になって筋弛緩が生じ、赤ちゃんは動けなくなります。うつ伏せの場合は窒息死します。アドレナリンの分泌が低下して心臓の動きを低下させ、熱中症になるとのことです。
乳幼児突然死症候群(SIDS)は着せすぎによるうつ熱(衣服内熱中症)が原因
 
 
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乳幼児突然死症候群(SIDS)は着せすぎによるうつ熱(衣服内熱中症)が原因
久保田史郎
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環境科学 科学者の執念

去年のサイエンス誌の報告ですが、車のゴムタイヤに添加される酸化防止剤6PPDが、オゾンと反応してキノン化(ベンゼン環に酸素が2個つくこと)されて道路に散乱し、降雨で河口に流されて、銀鮭が大量死することが分かったそうです。科学者たちの執念の成果です。
科学者たちが「雨が降ると川のギンザケが大量死する」という謎を20年かけて解き明かす
 
 
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科学者たちが「雨が降ると川のギンザケが大量死する」という謎を20年かけて解き明かす
by Bureau of Land Management Oregon and Washington
 
 

株価上昇ランキングトップ10

株価上昇ランキングトップ10に入る会社は、コロナ禍の良い影響を受けています。
リモート勤務で郊外の住宅が売れました。ケイアイスター不動産は、AIを活用した自社開発アプリ「見つかるpro」を開発しました。このアプリは、80項目を入力すると安く需要のある土地を直ぐに発見してくれる優れものだそうです。キャンプ用品のスノーピークスやミダックHDも入っています。コロナ禍で医療品ゴミやテイクアウトのパックゴミが増加したからだそうです。汽船会社が2つ入っているのは、2017年のコンテナ船事業の統合化で過当競争が解消したためです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
たけお めい、岩谷 宏一、他6人
 
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将棋に現れる知恵

NHK杯テレビ将棋トーナメント3回戦第5局、深浦康市九段は雁木戦法を用い、前回の藤井聡太3冠に続き、広瀬章人8段を127手でストレート勝ちしました。絶妙な歩の打ち込みによるプロの詰筋には驚かされます。屋敷伸之9段の解説も面白いです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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たけお めい、井本 ひとみ、他3人
 

現代ロシアは親日的か

ウクライナ情勢が気になりますね。ソ連解体から30年経ち、ロシア社会は大きく変わっています。街頭インタビューで、ロシア革命は必要なかったなどと意見を自由に言える時代になっています。ロシアは日本文化の影響を大きく受けています。インターネットやケーブルTVのせいで、コスプレ、マンガ、盆踊り、相撲、日本食などがロシア人に人気があります。日本の野菜も好評です。極寒のハバロフスクでは日露合弁会社が大規模な温室野菜栽培をしています。モスクワでは2日間で9.3万人もの人々が盆踊りに参加しました。ロシア解体時に多くの技術者が海外流出したせいで、IT関連技術産業に遅れが見られます。人材育成によりエネルギー資源依存からの脱却が模索されています。東西の経済格差を是正するために流通などのインフラ整備も課題です。日本の45都市がロシアと姉妹都市を提携しています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

世界の変わった入試

NHKのTV番組ニュー試「世界の入試で未来が見える」で有名大学のユニークな問題が紹介されました。大学ランキング10位のシカゴ大学は94人のノーベル賞受賞者を輩出しています。その問題は「How do you feel about Wednesday?」というものです。ペプチド学者の山本尚シカゴ大学の名誉教授は、「文章力、イノベーション力、没頭力」の3つの基準で採点していると答えました。文章力は読ませる力。自分の生活のことなのだから、力強く言い切る文体が望ましいそうです。
フランスの高校には哲学(バカロア)の科目があります。紹介された問題は「芸術に無関心であることは可能か?」です。芸術や無関心を自分なりに定義して、可能と不可能の2つの意見を考えて、より優れた結論を論理的に導く批判力を養成します。フランスが考える力を重視するのは、それが民主主義社会に参加するのに不可欠なことだからだそうです。
早大では「キュー」をジャンケンに加えて新しいゲームを作りなさいという問題が出題されています。観察力、論理力、独創力の観点から回答を評価しているようです。大学は自ら問い、学ぶところです。世界の入試問題は自ら問い考えられる独創力のある人材を選択しようとしています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

しくじり先生 ごみ問題

テレビ朝日の「しくじり先生」の番組でマシンガンズの滝沢秀一先生がゴミ問題について解説してくれました。滝沢先生は2018年に「そのゴミは収集できません」という本を書いてベストセラーになりました。2020年には環境省のサステイナビリティ広報大使に選ばれています。
日本の最終処分場の残余年数は平均21.4年です。その後どうするか具体的な対策は何も決まっていません。ゴミ捨てが高額になる日が来るのでしょうね。
海洋には年間800万トンのゴミが捨てられ、30年後の海は魚よりゴミが多くなるそうです。従来から言われているように、ゴミの減量、再利用、分別リサイクルが重要です。例えば資源ゴミは可燃ゴミに入れないようにすべきです。
CO2排出削減が求められる中、日本は焼却炉大国です。世界の焼却炉の半分以上は日本にあり、日本のゴミ焼却量3300万トンはアメリカを抜いて世界2位です。不燃物が可燃物に混入することで、焼却炉が詰まり、23区内でも毎年15回停止し2億円の再稼働費がかかっています。
電子タバコやワイヤレスイヤホンにはリチウムイオン電池が使われています。スプレー缶やリチウムイオン電池が可燃ごみに混ざると、ゴミ収集車で圧縮されて、1時間後に遅れて発火するそうです。あまり知られていませんが、ゴミ収集車は1台1000万円以上する高級車です。日本では毎年500台のゴミ収集車が炎上し、50億円もの損害を出しているそうです。
買うときには捨てるときのことを考えなければなりません。例えば困るのは植木の土です。土は専門業者かホームセンターで有料で引き取ってもらいます。公園に土を安易な気持ちで不法投棄すると、1000万円以下の罰金、あるいは5年以下の懲役となります。
回収員が恐れているゴミには、竹串、ビーズクッション、防犯ブザー、ペットフードが残った缶などがあります。ビーズクッションは圧縮時にビーズが弾け飛んでしまいます。防犯ブザーは電池を抜かないと、鳴りっぱなしになります。ペットフードは虫が湧いて不衛生です。
回収員のことを考えてきちんとゴミの分別をしなければなりません。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

北京五輪 男子大回転優勝は?

北京五輪、男子大回転、優勝はスイスのマルコ オダーマット選手24歳でした。2位はスロベニアのジャン クラニッツ選手29歳です。両者3位を1.3秒も離しました。オダーマット選手はー16℃の中緊張に耐えて待ち、最後に滑って 0.2秒差で優勝を決めました。見応えがある試合でした。

 

 

 

 

降雪機の物理と生物

北京五輪のスキー競技場は北京から180km離れた張家口の山岳地帯にあります。乾燥しているので、300台の人工降雪機でゲレンデの全ての雪を賄っています。出口の無数のノズルから水と圧縮空気(5MPa)を吹き出して、断熱冷却効果で水滴を球状に氷結させ、大型軸流ファンで放出します。雪大砲は高所に設置され、落下までに雪になります。1m3の雪を作るのに2kW 位の電力がかかります。寒い夜間に一晩中稼働させ騒音を発するので、野生動物には迷惑な話です。今回中国は雪の核形成を促進するヨウ化銀(感光剤)の粉を145個のロケット弾で撒いています。最近はヨウ化銀には毒性があるので控えられています。
水と空気の混合ノズルから氷結核を放出し、同時に水を別のノズルから噴射することで水滴から蒸発した水を氷結核に付着させて雪をつくる方法があります。これなら環境汚染になりません。
水は0℃以下になっても過冷却状態になり−40℃になるまで氷結しません。ホコリがあると−15℃、ヨウ化銀だと−8℃で氷結します。
スノーマックスというP.シリンガエ細菌(極鞭毛グラム陰性)の粉を水に入れて噴射すると−2℃で氷結できます。1985年のカルガリー五輪では、この細菌をガンマ線照射して造雪しました。
1985年にステファン リンドウ博士が雲の中から氷結活性細菌を発見しました。氷結活性タンパク質は1200個の塩基でコードされたNRCの3ドメイン構造であることが分かっています。このタンパク質の一部が氷晶の格子定数と一致しているので氷の核形成が可能になります。
シリンガエ細菌は自分を凍らせて雲になって移動し、雨と共に降りてきて、野菜の葉っぱに付着します。この細菌が付着すると容易に凍るので霜害を生じさせます。細菌は野菜の表面を氷結により破壊して内部に侵入します。雲ができる原因が特定の細菌にあったとは驚きです。
遺伝子組み換えにより氷活性タンパク質のコードを破壊したシリンガエ細菌の変異株を作成しフロストバンなる商品が作られました。変異株が葉を覆うと通常株が繁殖できなくなります。1987年にフロストバンはカルフォルニアの苺農場で撒かれました。これが世界初の遺伝子組み換え生物の屋外開放例となりました。効果はありましたが、強い反対に逢いました。
近年では卵を産めないノックアウト昆虫の開放により、害のある昆虫を駆除することは行われており、大きな成果をあげているようです。結局最後は野菜の話になってしまいました。私は科学の進歩の速さにはっきり言ってついて行けません。

感染率が少ない状況では感染検査は意味がない

感染率が少ない状況では、感染検査(偽陽性率20%)をしても陽性者の99.95%は感染していない偽陽性者です。偽陽性率2%の優れた検査法を用いても、陽性者の99.5%は感染していない偽陽性者であることが分かります。ベイズの定理を使って証明してみましょう。

[問題]人口1億人の国で1万人がある感染症に罹っています。この感染症の罹患(りかん)率は0.01%です。今、偽陽性率が20%、偽陰性率が2%の感染試験法があります。Xを罹患あり、X(―)を罹患なしの確率変数とします。Yを陽性の確率変数、Y(―)を陰性の確率変数とします。

 

 陽性(Y)

 陰性(Y(―))

 罹患有(X)

  98%

 2%(偽陰性)

 罹患無(X(―))

 20%(偽陽性)

  80%

1)陽性確率P(Y)はいくつですか?

2)陽性者が罹患者である確率P(X|Y)はいくつですか?


・偽陽性率とは罹患していない人を罹患している(陽性)と判定する確率です。

・偽陰性率とは罹患している人を罹患していない(陰性)と判定する確率です。

この感染症の罹患(りかん)率は0.01%ですから、

・P(X)=0.0001、P(X(―))=0.9999

罹患者かつ陽性者である確率をP(X,Y)と表します。P(X,Y)=P(Y,X)=P(X∩Y)

罹患者が陽性者である確率をP(Y|X)と表します。

 

 陽性(Y)

 陰性(Y(―))

 罹患有(X)

  P(Y|X)

 P(Y(―)|X)

 罹患無(X(―))

 P(Y|X(―))

 P(Y(―)|X(―))

罹患者かつ陽性者である確率P(X,Y)は、罹患者である確率P(X)と罹患者が陽性者である確率P(Y|X)の積で表されます。乗法定理

・P(Y,X)=P(Y|X) P(X) =P(X|Y) P(Y)

が成り立ちます。これを変形し

・P(Y|X)=P(Y,X)/P(X)=P(X|Y) P(Y) /P(X)

と表したものをベイズの定理と呼びます。加法定理は

・P(Y)=P(Y,X+X(―))=P(Y,X)+P(Y,X(―))

です。陽性者は陽性判定された罹患者と陽性判定された非罹患者からなります。

乗法定理より、陽性者である確率P(Y)は

・P(Y)=P(Y|X) P(X)+P(Y|X(―)) P(X(―))=0.98・0.0001+0.20・0.9999=0.200096

と表され、ほぼ20%です。陽性者が罹患者である確率P(X|Y)は

・P(X|Y)=P(Y|X) P(X)/P(Y)=0.98・0.0001/0.200096≒0.0005

つまり0.05%です。つまり罹患率0.01%の感染症が、感染試験によって5倍の確率で感染症を見つけることができるようになったことが分かります。逆に言えば感染率が少ない状況では感染試験をしても陽性者の99.95%は感染していない偽陽性者であることが分かります。

[コメント]

罹患Xが原因、陽性Yが結果だと考えると、P(Y|X)は原因が生じた下での結果が起こる順確率を表しています。つまり罹患者が陽性者である確率98%を表しています。一方でP(X|Y)は結果が起こった下での原因が生じた逆確率を表しています。つまり陽性者が罹患者である確率0.05%を表しています。

ベイズの定理: 

・P(X|Y)=[P(Y|X)/P(Y)]×P(X)

は逆確率を順確率で表現する方法を与えています。事後確率P(X|Y)は事前確率P(X)の[P(Y|X)/P(Y)]倍になります。

偽陽性の確率が2%のときは、陽性者が少なくなり

・P(Y)=P(Y|X) P(X)+P(Y|X(―)) P(X(―))=0.98・0.0001+0.02・0.9999≒0.02

・P(X|Y)=P(Y|X) P(X)/P(Y)=0.98・0.0001/0.02≒0.005=0.5%

つまり罹患率0.01%の感染症が、感染試験によって50倍の確率で感染症を見つけることができるようになったことが分かります。しかし陽性者の99.5%は感染していない偽陽性者であることが分かります。

マンゴルトの明示公式の導出

<マンゴルトの明示公式>

前回チェビシェブ関数の積分表示

   Ψ*(x)=-1/2πi・∫[c-i∞、c+i∞] ζ'(s)/ζ(s)・xs/s ds

を求めました。今回は積分を実行し、マンゴルトの明示公式を導出します。

 fx(s)=ζ'(s)/ζ(s)・xs/s

とおくと

 Ψ*(x)=-1/2πi・∫[c-i∞、c+i∞] fx(s)ds=-1/2πi・∫C1 fx(s)ds

となります。この複素積分を閉曲線C(c,T,R)

 C(c,T,R)=C1[c-Ti、c+Ti]+C2[c+Ti、-R+Ti]+C3[-R+Ti、-R -Ti]+C4[-R-Ti、c-Ti]

に拡張すると、

 lim[R,T→∞]C2 fx(s)ds=lim[R,T→∞]C3 fx(s)ds=lim[R,T→∞]C4 fx(s)ds=0

となるので、

 Ψ*(x)=-1/2πi・∫[c-i∞、c+i∞] fx(s)ds

    =-1/2πi・lim[R,T→∞]C(c,T,Rfx(s)ds

となります。閉曲線内に含まれるfx(s)の極の留数を計算すれば、Ψ*(x)を求めることができます。

<マンゴルトの明示公式>

チェビシェフの素数pの階段関数

 Ψ*(x)=Σ[n≦x]Λ(n)=Σ[pm≦x] log(p)

に関して

 Ψ*(x)=x-1/2・log(1-x-2)-log 2π-Σ’ρ∊Z0 xρ

がなりたつ。ここでZ0={s|ζ(s)=0なる非自明な零点}である。マンゴルトの明示公式は、素数の分布を表す階段関数Ψ*(x)がゼ-タ関数の非自明な零点の和を含むxの解析関数によって書かれているという不思議な公式です。

閉曲線内の

 fx(s)=ζ'(s)/ζ(s)・xs/s

の零点は、ρ=1、-2n、0、ρiの4種類あります。

まずζ'(s)/ζ(s)の留数を考えます。

 ζ(s)~1/(s-1)+・・

 ζ'(s)~-1/(s-1)2+・・

 ζ'(s)/ζ(s)~-1/(s-1)+・・

なので、極をρとすると、位数Ord(ζ,ρ)について

 Res(ζ’/ζ,ρ)=Ord(ζ,ρ)

が成り立ちます。偏角の原理より、留数は

 Res(ζ'(s)/ζ(s)・xs/s,ρ)=Ord(ζ,ρ) xρ

となります。

1)s=1の留数

 Ord(ζ,1)=-1となります。

 Res(ζ'(s)/ζ(s)・xs/s,ρ=1)=Ord(ζ,1) x1/1=-x

2)s=-2nの留数

 Res(ζ'(s)/ζ(s)・xs/s,ρ=-2n)=Ord(ζ,1) x-2n/(-2n)

R→∞でN→∞となるので

 -lim[N→∞]Σn=1~N x-2n/(-2n)=1/2・log(1-x-2)

3)s=0の留数

  Res(ζ'(s)/ζ(s)・xs/s,ρ=0)=ζ'(0)/ζ(0)=log(2π)

  ζ(0)=-1/2、ζ’(0)=-1/2・log(2π)

4)sの非自明な零点ρiの留数

 Res(ζ'(s)/ζ(s)・xs/s,ρ=ρi)=Ord(ζ,ρi) xρi i

T→∞でN→∞となるので

 lim[N→∞]Σi=1~N Ord(ζ,ρi) xρi i=Σ’ρ∊Z0 xρ

Σ’ρ∊Z0は非自明な零点ρでの位数がmの場合m回和をとると言う意味です。

以上から、マンゴルトの明示公式

 Ψ*(x)=-1/2πi・∫[c-i∞、c+i∞] fx(s)ds

    =-1/2πi・lim[R,T→∞]C(c,T,Rfx(s)ds

    =-1/2πi・2πi・(-x+1/2・log(1-x-2)+log 2π+Σ’ρ∊Z0 xρ /ρ)

   =x-1/2・log(1-x-2)-log 2π-Σ’ρ∊Z0 xρ

が成り立ちます。

偏角原理とは、z=z0でm位の特異点をもちそれ以外で正則な関数f(z)に関して

 Res(f’/f,z0)=Ord(f,z0)=m

が成り立つ定理です。f(z)は、z=z0で特異点をもたない正則関数g(z)を用いて

 f(z)=(z-z0)m・g(z)

と書けます。このとき、

 f'(z) /f(z)=[m(z-z0)m1・g(z)+(z-z0)m・g'(z)]/ (z-z0)m・g(z)

     =m/(z-z0)+g'(z)/ g(z)

なので、f'(z) /f(z)はz=z0で1位の極を持つことがわかり

 Res(f’/f,z0) =m=Ord(f,z0)

が成り立ちます。

マンゴルト関数Λ(n)とチェビシェフ関数Ψ(x)

<マンゴルト関数Λ(n)とチェビシェフ関数Ψ(x)>

自然数nに対して、マンゴルト関数Λ(n)を

  Λ(n)=log(p) if n=pm,  otherwise 0

と定義します。ここでpは素数です。具体的には

 Λ(1)=0、Λ(2)=log2、Λ(3)=log3、Λ(4)=Λ(22)=log2、Λ(5)=log5、

 Λ(6)=Λ(2・3)=0、Λ(7)=log7、Λ(8)=Λ(23)=log2、Λ(9)=Λ(32)=log3、

 Λ(10)=Λ(2・5)=0、Λ(11)=log11、Λ(12)=Λ(2・2・3)=0、・・・

です。単一の素数のべき乗でのみΛ値がゼロではありません。

実数xに対して、チェビシェフ関数Ψ(x)を

  Ψ(x)=Σ[n≦x]Λ(n)=Σ[pm≦x] log(p)

と定義します。ここでpは素数です。Σ[p^m≦x]は、x以下の素数pの冪乗となっている素数pで和をとることを意味します。Ψ(x)は階段関数です。

x=5とすると

  Ψ(5)=Λ(1)+Λ(2)+Λ(3)+Λ(4)+Λ(5)=0+log2+log3+log2+log5

となります。Ψ(x)のステップアップする点で、ステップアップ部分の中点をとる関数をΨ*(x)と書きます。

  Ψ*(5)=log2+log3+log2+1/2・log5

となります。Ψ*(x)では最後の項が1/2倍になります。x=9の場合は

  Ψ(9)=Λ(1)+Λ(2)+Λ(3)+Λ(4)+Λ(5)+Λ(6)+Λ(7)+Λ(8)+Λ(9)

    =0+log2+log3+log2+log5+0+log7+log2+log3

  Ψ*(9)=log2+log3+log2+log5+log7+log2+1/2・log3

となります。xが素数のべき乗でない場合は、両関数は等しくなります。例えば

  Ψ(1000)=Ψ(997)=Ψ*(1000)

に注意して下さい。

ゼ-タ関数ζ(s)

・ζ(s)=Σn=1~∞ 1/ns=Πp∊P [1-1/ps]1

に関して、

 ζ'(s)/ζ(s)=-Σn=1~∞ Λ(n)/ns

となることを示します。

 ζ'(s)/ζ(s)=(logζ(s))’=-(Σp∊P log [1-1/ps])’

です。ここで、テーラ-展開

 log(1-x)=-Σn=1~∞ (xn/n)

を用いると、

 log [1-1/ps]=-Σn=1~∞ (p-ns/n)

なので、sで微分すると

 ζ'(s)/ζ(s)=(logζ(s))’=Σp∊PΣn=1~∞ (p-ns/n)’

となります。ここで

 (p-ns/n)’= (e-nslog p/n)’=-nlog p・p-ns/n=-log p・p-ns

に注意すると、

 -ζ'(s)/ζ(s)=Σp∊PΣn=1~∞log p・p-ns

     =Σp∊P (log p/ps+log p/p2s+log p/p3s+log p/p4s+・・・)

     =log 2/2s+log 3/3s+log 5/5s+log 7/7s+・・・

               +log 2/22s +log 3/32s+log 5/52s+log 7/72s+・・・

      +log 2/23s+log 3/33s+log 5/53s+log 7/73s+・・・

      +log 2/24s+log 3/34s+log 5/54s+log 7/74s+・・・

     =log 2/2s+log 3/3s+log 2/4s+log 5/5s+log 7/7s+log 2/8s

      +log 3/9s+log 11/11s+log 13/13s +log 2/16s+・・・

     =Σn=1~∞ Λ(n)/ns

が得られました。一般に

 D(s)=Σn=1~∞ an/ns

なる級数をディリクレ級数(Series)といいます。同じ数列anに対する階段関数を

 S(x)=Σ*nx an

とします。ここでΣ*はステップアップ部分は中点をとることを意味します。D(s)とS(x)はペロンの公式で結び付けられています。

<ペロンの公式>

D(s)=Σn=1~∞ an/nsがRe(s)>1で絶対収束するとき、c>1に対して、

 S(x)=1/2πi・∫[c-i∞、c+i∞] D(s)xs/s ds

が成り立つ。これを示します。

Re(s)>0において、

 s∫[n,∞] x-s-1dx=s[x-s /(-s)] [n,∞]=1/ns

が成り立ちます。するとディリクレ級数D(s)はRe(s)>1で絶対収束しており、

 D(s)=Σn=1~∞ an/ns=sΣn=1~∞[n,∞] an x-s-1dx

   =s(∫[1,∞] a1 x-s-1dx+∫[2,∞] a2 x-s-1dx+∫[3,∞] a3 x-s-1dx+・・・)

   =s(∫[1,2] a1 x-s-1dx+∫[2,3] (a1+a2) x-s-1dx+∫[3,4] (a1+a2+a3) x-s-1dx+・・・)

   =s・∫[0,∞] S(x)x-s-1dx

となります。

ここで関数f(x)に対するメリン変換Mf(s)を

  Mf(s)=∫[0,∞] f(x)xs-1dx

と定義します。すると

 D(s)/s=MS(-s)

と表せます。逆メリン変換M-1[・]

 M-1[Mf(s)] (x)=1/2πi・∫[c-i∞、c+i∞] Mf(s)x-s ds=f(x)

を用いると、f(x)をS(x)に置き換えて

 S(x)=1/2πi・∫[c-i∞、c+i∞] MS(s)・x-s ds

   =1/2πi・∫[c-i∞、c+i∞] MS(-s)・xs ds

   =1/2πi・∫[c-i∞、c+i∞] D(s)/s・xs ds

が得られました。結局

 -ζ'(s)/ζ(s)=Σn=1~∞ Λ(n)/ns=D(s)

an=Λ(n)のときのディリクレ級数D(s)になります。

Λ(n)に対する階段関数はΨ*(x)でした。

 S(x)=Σ*nx an=Σ*nxΛ(n)=Ψ*(x)

よって、ペロンの公式より、c>1に対して

 Ψ*(x)=-1/2πi・∫[c-i∞、c+i∞] ζ'(s)/ζ(s)・xs/s ds

が成り立ちます。 次回はこの複素積分を実行し、マンゴルトの明示公式を導出します。

アダマ-ルの積定理から相反定理へ

複素平面全体で正則な関数を整関数といいます。R>0に対して、整関数f(x)の最大値を

 M(R)=max [|z|≦R]|f(z)|

位数pを

 p=lim sup [R→∞] loglog M(R) / logR

とします。すなわちpは

 max [|z|≦R]|f(z)|≦exp(Rp+ε)

が成り立つpの内で最小のものです。

<アダマ-ルの積定理>

整関数f(x)の位数pが有限とする。Z=0をm0位の零点とする。他の零点をa1、a2、a3、・・・とし、その位数をm1、m2、m 3、・・・とする。このときp次以下の多項式g(z)が存在して、

 f(z)=zm0 eg(z) Πn=[1~∞] E(z/an,p)mn

と表せる。ここで

 E(z,0)=1-z、

 E(z,1)=(1-z) exp(z)

E(z,p)=(1-z) exp(z+z2/2+z3/3+・・・+zp/p) p>1

である。

例えば、整関数f(z)=sin(πz)の場合、位数p=1、すなわち

 max [|z|≦R]|sin(πz)|≦exp(R1+ε)

 eiπz=eiπ(-iR)=eπR より、

 |sin(πz)|=1/2・|eiπz+e-iπz|<1/2・|eπR+e-πR|<eπ・eR

です。sin(πz)=0 なるzは整数全体で、z→nで

 sin(πz)/ (z-n)=(-1)n・sin(π(z-n)) / (z-n) → (-1)n

なので、全て1位の零点を有します。n∊Zに対して

 an=n、m0=1、mn=1、g(z)=az+b

です。n≠0で

 sin(πz)=z1・exp(az+b)・Π’n=[-∞~∞] E(z/n,1)1   (n≠0)

 E(z,1)=(1-z) exp(z)

だから、

sin(πz)=z・exp(az+b)・Π’n=[-∞~∞] (1-z/n) exp(z/n)

   =z・exp(az+b)・Πn=[1~∞] (1+z/n) exp(-z/n) (1-z/n) exp(z/n)

   =z・exp(az+b)・Πn=[1~∞] (1-z2/n2)

対数微分をとれば

 π・cos(πz)/ sin(πz)=1/z+a+Σn=[1~∞] 2z/ (z2-n2)

となります。すべて奇関数なので、a=0となります。C=ebと置くと

 sin(πz)=Cz・Πn=[1~∞] (1-z2/n2)

 C=lim[z→0] π・sin(πz)/πz/Πn=[1~∞] (1-z2/n2)=π

よって

 sin(πz)=πz・Πn=[1~∞] (1-z2/n2)

が得られます。確かにz=0、±nのときに零点になっています。

上式を展開すると

 sin(πz)=πz-1/6・(πz)3+1/5!・(πz)5+・・・

    =πz・(1-Σn=[1~∞] z2/n2+Σn>m≧1 z4/n2 m2+・・・)

z3の係数を較べて、

 -π3/6=-πΣn=[1~∞] /n2=-πζ(2)

  ζ(2) =π2/6

が得られます。同様にz5の係数を較べて、

 π5/120=πΣn>m≧1 z4/n2 m2

 ζ(2) 2=[Σn=[1~∞] 1 /n2]・[Σm=[1~∞]1 /m2]

   =Σm=[1~∞] 1 /n4+2Σn>m≧1 z4/n2 m2

 (π2/6) 2=ζ(4)+2・π4/120

 ζ(4)=π4/36-π4/60=π4 (5/180-3/180)=π4/90

が得られます。

<ガンマ関数の積表示>

ガンマ関数1/Γ(z)は整関数で、0以下の整数が位数1の零点でした。アダマ-ルの積定理より、

 1/Γ(z)=zeaz+bΠn=[1~∞] (1+z/n) exp(-z/n)

よって

 1/zΓ(z)=1/Γ(z+1)=eaz+bΠn=[1~∞] (1+z/n) exp(-z/n)

ここでz=0とおくと

 1=1/Γ(0+1)=ea0+bΠn=[1~∞] (1+0/n) exp(-0/n)=eb

よって

 1/Γ(z)=zeazΠn=[1~∞] (1+z/n) exp(-z/n)

ここでz=1とおくと

 1/Γ(1)=1eaΠn=[1~∞] (1+1/n) exp(-1/n)

対数をとって

 0=a+Σn=[1~∞][ log(1+1/n)-1/n]

aの値は

 a=limN→∞Σn=[1~N][ 1/n-log(n+1)-logn)]

  =limN→∞ Σn=[1~N](1/n)-log(N+1)

  =limN→∞ Σn=[1~N](1/n)-logN+log(N/ (N+1))

  =limN→∞ Σn=[1~N](1/n)-logN

  =γ

となります。γはオイラ-の定数と呼ばれる値で、γ=0.57721・・・です。従って

 1/Γ(z)=zeγzΠn=[1~∞] (1+z/n) exp(-z/n)

 1/Γ(-z)=-ze-γzΠn=[1~∞] (1-z/n) exp(+z/n)

です。Γ(1-z)=-zΓ(-z)より

 1/Γ(z)Γ(1-z)

=-1/zΓ(z)Γ(-z)

=1/z・zeγzΠn=[1~∞] (1+z/n) exp(-z/n)・ze-γzΠn=[1~∞] (1-z/n) exp(+z/n)

=zΠn=[1~∞] (1+z/n) (1-z/n)

=zΠn=[1~∞] (1-z2/n2)

=sin(πz)/π

となり、相反定理が得られます。

 

ゼ-タ関数の関数等式とテータ関数の関係

<ゼ-タ関数の関数等式とテータ関数の関係>

ゼ-タ関数の関数等式は

 ξ(x)=πs/2Γ(s/2)ζ(s)

とおくと

 ξ(x)=ξ(1-x)

で表されます。テータ関数

 θ(t)=Σn=[-∞、∞] e-πtn^2

の変換公式は

 θ(t)=θ(1/t)/√t

でした。

 Ψ(t)=Σn=[1、∞] e-πtn^2

とおくと、

 θ(t)=1+2Ψ(t)

が成り立ちます。Γ関数の定義において、

 Γ(s)=∫[0、∞] xs-1e-xdx (s>0)

x=πtn2と変数変換すると、dx=πn2dtとなり

 Γ(s)=∫[0、∞] (πtn2)s-1e-πtn^2 πn2 dt

   =πsn2s[0、∞] ts-1e-πtn^2 dt

なので

 Γ(s/2)=πs/2ns[0、∞] ts/2-1e-πtn^2 dt

両辺をπs/2nsで割って

 πs/2・1/ns Γ(s/2)=∫[0、∞] ts/2-1e-πtn^2 dt

これを全ての自然数nについて加えれば

 πs/2・Γ(s/2) [Σn=[1、∞] 1/ns]=∫[0、∞] ts/2-1 n=[1、∞] e-πtn^2]dt

 πs/2・Γ(s/2)ζ(s) =∫[0、∞] ts/2-1 Ψ(t) dt

を得ます。 

 右辺=∫[0、1] ts/2-1 Ψ(t) dt+∫[1、∞] ts/2-1 Ψ(t) dt

として、第一項で、t=1/uと変数変換すると、dt=-1/u2 duより

 ∫[0、1] ts/2-1 Ψ(t) dt=-∫[∞、1] (1/u)s/2-1 Ψ(1/u) 1/u2 du

           =∫[1、∞] u-s/2-1 Ψ(1/u) du

ここで

  1+2Ψ(u)=θ(u)=θ(1/u)/u1/2=[1+2Ψ(1/u)]/u1/2

となることから、

 Ψ(1/u)=u1/2Ψ(u)+1/2・u1/2-1/2

を得ます。これを代入すると

 ∫[0、1] ts/2-1 Ψ(t) dt

 =∫[1、∞] u-s/2-1 [u1/2Ψ(u)+1/2・u1/2-1/2]du

 =∫[1、∞] u(1-s)/2-1 Ψ(u) du +1/2∫[1、∞] u(1-s)/2-1 du-1/2∫[1、∞] u-s/2-1du

 =∫[1、∞] u(1-s)/2-1 Ψ(u) du +1/(s-1)-1/s

 =∫[1、∞] u(1-s)/2-1 Ψ(u) du -1/s(1-s)

となります。なぜなら、s>0より

 1/2∫[1、∞] u(1-s)/2-1 du=1/2・2/(1-s) [u(1-s)/2]u=1、∞=1/(s-1) 

 -1/2∫[1、∞] u-s/2-1du=-1/2・(-2/s)[u-s/2]u=1、∞=-1/s

よって

 右辺=∫[0、1] ts/2-1 Ψ(t) dt+∫[1、∞] ts/2-1 Ψ(t) dt

   =∫[1、∞] u(1-s)/2-1 Ψ(u) du -1/s(1-s)+∫[1、∞] ts/2-1 Ψ(t) dt

   =∫[1、∞] [u(1-s)/2-1+us/2-1] Ψ(u) du -1/s(1-s)

となります。右辺は全ての実数sに対して積分が存在し、sを1-sに置き換えても、式が変わりません。

 左辺:ξ(s)=πs/2・Γ(s/2)ζ(s)

とすると、

 ξ(s)+1/s(1-s)=∫[1、∞] [t(1-s)/2-1+ts/2-1] Ψ(t) dt

は全ての実数sで定義され、関数等式

 ξ(s)=ξ(1-s)

が成り立ちます。

 

ζ’(0)の計算方法

<ζ’(0)の計算>

ここでは

 ζ’(0)=-1/2・log(2π)

を示します。

複素数sに対して、イ-タ関数

 η(s)=1-1/2s+1/3s-1/4s+・・・

はRe(s)>0で収束し、この範囲で正則です。

イ-タ関数は

 |η(s)|=|1-1/2s+1/3s-1/4s+・・|≦1+1/2s+1/3s+1/4s+・・=ζ(s)

よりRe(s)>1で収束することは明らかです。

イ-タ関数とゼ-タ関数には

 η(s)=(1-21-s)ζ(s)

なる関係がありました。

 Lim[s→1] η(s)=Lim[s→1] (1-21-s)/(s-1)・(s-1)ζ(s)

     =Lim[t→0] (20-2-t)/t・Lim[s→1] (s-1)ζ(s)

     =-Lim[t→0] (20-2-t)/(0-t)・1

     =Lim[t→0] (-2-t)’

     =log2

ここで

 (-2-t)’= (-e-tlog2)’ = log2 (e-tlog2)=log2・2-t

を用いました。つまりs=1はη(s)の除去可能な特異点であり、η(s)はs=1で正則です。

ここでイ-タ関数の部分和

 ηN(s)=Σn=1~N (-1)n-1/ns

を考えると 

 η2η4η6<・・<η2Nη2N+2η2N+1η2N-1<・・<η5η3η1

なので、Re(s)>0ならば

 Lim[N→∞]2N-η2N-1)=-Lim[N→∞]1/(2N)S=0

だから

 Lim[N→∞] η2N=Lim[N→∞]η2N-1=η(s)

となります。イ-タ関数η(s)はRe(s)>0で収束し、この範囲で正則です。

先ほどの関係式

 η(s)=(1-21-s)ζ(s)

の両辺を微分すると

 η’(s)=log2・21-sζ(s)+(1-21-s)ζ’(s)

となります。s=0を代入すると

η’(0)=log2・21-0ζ(0)+(1-21-0)

   =log2・2・(-1/2)-ζ’(0)

   =-log2-ζ’(0)

が得られます。η’(0)を求めるために、η(s)を変形すると

η(s)=1-1/2s+1/3s-1/4s+・・・

  =1/2[1+1-1/2s-1/2s+1/3s+1/3s-1/4s-1/4s+・・・]

  =1/2+1/2 [(1-1/2s)-(1/2s-1/3s)+(1/3s-1/4s)-(1/4s-1/5s)+・・・]

η(s)は全複素平面で正則なため、両辺を微分すると

 η’(s)=1/2 [(0+log2/2s)-(-log2/2s+log 3/3s)+(-log 3/3s+log4/4s)-(-log4/4s+log5/5s)+・・・]

となります。この右辺はRe(s)>0の範囲で広義一様収束していることから、s→+0の極限をとると、

 η’(0)=1/2 [log2-(-log2+log 3)+(-log 3+log4)-(-log4+log5)+・・・]

   =1/2・log(2/1・2/3・4/3・4/5・・・)

   =1/2・log(π/2)

となります。ここでウォリスの公式を用いました。従って

   ζ’(0)=-η’(0) -log2

      =-1/2・log(π/2) -1/2・log4

      =-1/2・log(2π)

が得られます。

  η(0)=(1-21-0)ζ(0)=-1(-1/2)=1/2

ですから、まとめると

 ζ(0)=-1/2、ζ’(0)=-1/2・log(2π)

 η(0)=+1/2、η’(0)=+1/2・log(π/2)

が成り立ちます。

ガンマ関数の解析接続

<ガンマ関数の解析接続>

Γ関数は

 Γ(s)=∫[0、∞] ts-1e-tdt

で定義されています。sを複素数に拡張した場合に、区間[0、∞]での積分は収束するか調べて見ましょう。

s=x+iyとして、0<x0<x1なる任意の実数を用いて、0<x0<x<x1とすれば、

   Γ(s)=∫[0、1] ts-1e-tdt+∫[1、∞] ts-1e-tdt

 |Γ(s)|≦ ∫[0、1] |ts-1|e-tdt + ∫[1、∞] |ts-1|e-tdt

であり、

 (1/2)x<(1/2)x0 、2x<(2)x1

に注意すると、

[0、1] |ts-1|e-tdt=∫[0、1] t x-1e-tdt≦∫[0、1] t x0-1e-tdt≦∫[0、∞] t x0-1e-tdt=Γ(x0)

[1、∞] |ts-1|e-tdt=∫[1、∞] t x-1e-tdt≦∫[1、∞] t x1-1e-tdt≦∫[0、∞] t x1-1e-tdt=Γ(x1)

ですから、

|Γ(s)|≦Γ(x0)+Γ(x1)

が成り立ちます。従って0<x0<Re(s)<x1において、ε→0のとき

 Γε(s)=∫、1/ε] ts-1e-tdt → Γ(s)=∫[0、∞] ts-1e-tdt 

となり、Γε(s)はΓ(s)に一様収束します。Γε(s)は有限区間での積分だから、sの正則関数です。

一様収束極限であるΓ(s)もx0<Re(s)<x1における正則関数です。x0、x1は任意だから、

Γ(s)はRe(s)>0におけるsの正則関数になっています。nを任意の自然数とすれば、

 Γ(s)=Γ(s+n)/s(s+1) (s+2)・・ (s+n-2) (s+n-1)

が成り立ちます。Γ(s)はRe(s)+n>0における有理型関数で、s=0,-1,-2,・・・-n+1でを1位の極とする以外は、正則になっています。nは任意なので、Γ(s)は複素数全体で正則な有理型関数で、s=0,-1,-2,・・・で1位の極をもっています。Γ(1-s)は、s=0,1,2,・・・で1位の極をもっています。さらに整数でない実数sに対して

 Γ(s)Γ(1-s)=π/sin(πs)

が成り立ちます。複素関数論の一致の定理より、整数でない複素数に関して、この等式は成り立っています。この等式から、ガンマ関するΓ(s)は零点を持たない有理型関数であることが分かります。よって1/Γ(s)は複素数全体で正則な関数になっています。

リ-マン関数等式からオイラ-関数等式の導出

<リ-マン関数等式からオイラ-関数等式の導出>

関数等式には、非対称型のオイラ-による関数等式

 ζ(1-s)=cos(sπ/2) Γ(s)ζ(s)/2s-1πs      ・・・・(1)

と対称型のリ-マンによる関数等式

 πs/2Γ(s/2)ζ(s)=π(1-s)/2Γ((1-s)/2)ζ(1-s) ・・・・(2)

がありました。これまでオイラ-による関数等式からリ-マンによる関数等式を導出しました。今度は逆にリ-マンによる関数等式からオイラ-による関数等式を導出します。

(2)の両辺に(-s)Γ(-s/2)を掛けると、

 πs/2(-s)Γ(-s/2)Γ(s/2)ζ(s)=π(1-s)/2(-s)Γ(-s/2)Γ((1-s)/2)ζ(1-s)

左辺の係数は

 πs/2 2(-s/2)Γ(-s/2)Γ(s/2)=2πs/2Γ(1-s/2)Γ(s/2)=πs/2 2π/ sin(πs/2)

となります。ここで、ガンマ関数の相反公式:Γ(s/2)Γ(1-s/2)=π/sin(πs/2)を用いました。ルジャンドルの2倍公式

 Γ(2s)=22s-11/2・Γ(s) Γ(s+1/2)

でs→-s/2に置き換えた

 Γ(-s)2s+1π1/2=Γ(-s/2) Γ((1-s)/2)

を用いると、右辺の係数は

 π(1-s)/2 (-s)Γ(-s/2)Γ((1-s)/2)=π(1-s)/2 (-s)Γ(-s) 2s+1π1/2

  =2s+1πs/2Γ(1-s)

となります。従って、左辺=右辺は

 πs/22π/ sin(πs/2)ζ(s)=2s+1πs/2Γ(1-s)ζ(1-s)

となります。

 ζ(s)=2sπs-1Γ(1-s)ζ(1-s) sin(πs/2) ・・・・(*)

が得られます。s→1-sに置き換えると

 sin(π(1-s) /2)=sin(π/2)cos(-πs/2)=cos(πs/2)

より

 ζ(1-s)=Γ(s)ζ(s) cos(πs/2)/2s-1πs ・・・・(1)

が得られます。

<ゼ-タ関数の自明な零点はs=-2k>

 ζ(s)=2sπs-1Γ(1-s)ζ(1-s) sin(πs/2) ・・・・(*)

ζ(1-s)は1-s>1、すなわち、s<0で定義されています。

 sin(πs/2)=0 → s=-2、-4、-6、・・-2k、・・・

なる負の偶数では

 ζ(-2k)=0 for k=1、2、3・・・

が成り立ちます。これをζ(s) の自明な零点と言います。

また、この公式からζ(0)の値が得られます。

lim[s→1] (s-1)ζ(s)=1 → lim[s→0] ((1-s)-1)ζ(1-s)=1

に注意すると

ζ(0)=lim[s→0] 2sπs-1Γ(1-s)ζ(1-s) sin(πs/2)

   =-1/2・Γ(1) lim[s→0] sin(πs/2)/(πs/2)・(1-s-1)ζ(1-s)

   =-1/2

となります。

 

ガンマ関数の2倍公式と相反公式の証明

<ルジャンドルの2倍公式の証明>

 Γ(2s)=22s-11/2・Γ(s) Γ(s+1/2)

を証明する。

今、B(x,y)=Γ(x)Γ(y)/Γ(x+y) より

 B(x,1/2)=Γ(x)Γ(1/2)/Γ(x+1/2)

 B(x,x)=Γ(x)2 /Γ(2x)

が成り立つ。先ほど証明された式

 B(x,1/2)=22x-1B(x,x)

に代入すると、

 Γ(x)Γ(1/2)/Γ(x+1/2)=22x-1Γ(x)2 /Γ(2x)

を得る。Γ(1/2)=π1/2より

 Γ(2x)=22x-1π1/2Γ(x)Γ(x+1/2)

が成り立つことが示された。

Γ(n)=(n-1)! 、Γ(1/2)=π1/2なので、x=4のとき

Γ(8)=22*4-1π1/2Γ(4)Γ(4+1/2)=23Γ(4)・24Γ(4+1/2)π1/2

24Γ(4+1/2)π1/2=24・7/2 Γ(7/2)π1/2=24・7/2・5/2・3/2・1/2 Γ(1/2)π1/2

       =7・5・3・1

23Γ(4)=23(3・2・1)=6・4・2

Γ(8)=7!=7・5・3・1・6・4・2

を表しています。

<ガンマ関数の相反公式>

 Γ(x)Γ(1-x)=π/sin(πx)

を証明します。その前にこの公式の直感的な説明をします。

Γ(x)はx=0,-1,-2,・・・でのみ1位の極をもちます。Γ(1-x)はx=1,2,3,・・・でのみ1位の極をもちます。

f(x)=1/Γ(x)Γ(1-x)は全ての整数で1位の零点をもちます。xをx+1にすると

 Γ(x+1)Γ(1-(x+1))=xΓ(x)Γ(-x)=-xΓ(x)Γ(1-x)

ので、f(x+2)=-f(x+1)=f(x) となり、f(x)は周期2の関数であることが分かります。x=1/2で最大値

 f(1/2)=1/Γ(1/2)Γ(1-1/2)=1/π

をとります。よってf(x)=sin(πx)/πと予想できます。

証明に入ります。先ほどもとめたベータ関数の性質は

(4):B(x,1-x)=∫[0,∞] ux-1/(1+u) du

(5):B(x,1-x)=Γ(x)Γ(1-x)

ですから、

 ∫[0,∞] xa-1/(1+x) dx=π/sin(πa) 0<a<1

を示せばよいことが分かります。

D積分閉路を使って

 f(z)=za-1/(1+z)

の複素積分を行います。D積分閉路は

 D=C1+C2(ε)+C3+CR

からなります。

 

 

 

 

 

ε→0、R→∞で

 ∫C2(ε)f(z)dz→0、∫CR f(z)dz→0

となります。0<a<1より、-1<a-1<0、に注意すると

 -ε+1≦εeiθ+1≦ε+1より、1/|(εeiθ+1)|≦1/(1-ε)

なので、z=εeiθ、dz=iεeiθdθ、0<a<1、より

 |∫C2(ε)f(z)dz|≦∫[0、2π]|(εeiθ) a-1|/|εeiθ+1||iεeiθ|dθ

       ≦εεa-1/(1-ε) 2π=2πεa/(1-ε) → 0 as ε→0

同様に、-1<a-1<0、より

 |∫CRf(z)dz|≦∫[0、2π]|(Reiθ) a-1|/|Reiθ+1||iReiθ|dθ

       ≦2πR・Ra-1/R=2πRa-1 → 0 as R→∞

となります。

z a-1はz=0で特異点を持ちますが、z=0は経路D内には含まれません。

D積分閉路内の極は、z=-1だけです。f(z)のz=-1での留数は

 Res[f,-1]=lim[x→-1] (z+1) z a-1/(z+1)=(eiπ) a-1=eiπa e-iπ=-eiπa

 ∫D f(z)dz=2πi Res[f,-1]=2πi (-eiπa)

となります。

C3上での偏角は0だからz=xe0代入して、ε→0、R→∞で

 ∫C3 f(z)dz=∫[ε、R] xa-1/(1+x) dx → I=∫[0、∞] xa-1/(1+x) dx

C1上での偏角は2πなので、z=xe2πi代入して、ε→0、R→∞で

 za-1=(xe2πi) a-1=x a-1e2πiae-2πi=x a-1e2πia

 ∫C1 f(z)dz=∫[R、ε] e2πia xa-1/(1+x) dx →∫[0、∞] xa-1/(1+x) dx

となります。従って

 2πi (-eiπa)=I+0+I+0=(1-e2πia)I

これをIについて解くと

 I=2πi (-eiπa)/ (1-e2πia)=2πi (-eiπa)/(-eiπa) (eiπa-e-iπa)

  =π/sin(πa)

が得られます。

 

ベ-タ関数の諸性質

ゼ-タ関数とガンマ関数とベータ関数は相互に密接な関係があります。ここではベータ関数のいくつかの性質を紹介します。これらはルジャンドルの倍公式やガンマ関数の相反公式を証明するのに役立ちます。

<ベ-タ関数の諸性質>

ベ-タ関数は

 B(x,y)=∫[0,1] tx-1(1-t)y-1dt  (x>0,y>0)

で定義されます。

(1)B(x,y)=B(y,x)

 t’=1-tとおくと、

B(x,y)=-∫[1,0] (1-t’)x-1 t’y-1dt’ =B(y,x)

(2)B(x,y)=2∫[0,π/2] sin2x-1θcos2y-1θdθ

  t=sin2θとおくと、dt=2sinθcosθdθ

  B(x,y)=∫[0,π/2] (sin2θ)x-1(cos2θ)y-12sinθcosθdθ

    =2∫[0,π/2] sin2x-1θcos2y-1θdθ

(3)B(x,y)=Γ(x)Γ(y) /Γ(x+y)

  t=s2とおくと、dt=2sdsより

  Γ(x)=∫[0,∞] tx-1 e-t dt=2∫[0,∞] s2x-1 e-ss ds

  Γ(x)Γ(y)=4∫[0,∞] t2x-1 e-tt dt・∫[0,∞] s2y-1 e-ss ds

  t=rcosθ、s=rsinθとおくと、t2+s2=r2、dtds=rdrdθ

  4∫[0,π/2]dθ∫[0,∞] dr (rcosθ)2x-1 (rsinθ)2y-1 e-rr

 =2∫[0,π/2]dθ∫[0,∞] dr cos2x-1θsin2y-1θ・2∫[0,∞] r2(x+y)-2e-rr rdr

 t=r2とおくと、dt=2rdrより、r2(x+y)-2=t(x+y)/r2=t(x+y)-1

  Γ(x)Γ(y)=B(x,y)・∫[0,∞] t(x+y)-1e-t dt=B(x,y)・Γ(x+y)

が示された。

(4)B(x,y)=∫[0,∞] ux-1/(1+u)x+y du

  B(x,y)=∫[0,1] tx-1(1-t)y-1dt 

 において、t=u/(1+u)とおくと 

  1-t=1-u/(1+u)=1/(1+u)

 (1+u)t=u、u-ut=t、u=t/(1-t) →u=0~∞
 du=[(1-t)+t]/(1-t)2 dt=1/(1-t)2 dt=(1+u) 2 dt

 → dt=du/(1+u) 2

であるから

 tx-1(1-t)y-1dt=[u/(1+u)]x-1(1+u)-y+1(1+u)-2du
=ux-1(1+u)-(x+y) du

 B(x,y)=∫[0,∞] ux-1(1+u)-(x+y) du

が示された。

y=1-xのとき

 B(x,1-x)=∫[0,∞] ux-1(1+u)-(x+y) du

     =∫[0,∞] ux-1/(1+u) du

が成り立つ。

(5)B(x,1-x)=Γ(x)Γ(1-x)

 B(x,y)=Γ(x)Γ(y)/Γ(x+y) において

  y=1-xと置くと、Γ(x+y)=Γ(1)=1より

 B(x,1-x)=Γ(x)Γ(1-x)/Γ(1)=Γ(x)Γ(1-x)

(6)B(x,1/2)=22x-1B(x,x)

 B(x,1/2)=B(1/2 ,x)=∫[0,1] t-1/2 (1-t) x-1dt

 t=u2とおくと、t-1/2=u-1、dt=2udu

 B(x,1/2)=2∫[0,1] (1-u2)x-1 du

    =∫[0,1] (1-u2)x-1 du-∫[0,-1] (1-u2)x-1 d(-u)

    =∫[0,1] (1-u2)x-1 du+∫[-1,0] (1-u2)x-1 du

    =∫[-1,1] (1-u2)x-1 du

 s=(1+u)/2とおくと、u=2s-1、s=0~1

  1-u=1-2s+1=2(1-s)

  1-u2=(1-u) (1+u)=4(1-s)s

 B(x,1/2)=2∫[0,1] (4(1-s)s)x-1 2ds

    =22x-1[0,1] (1-s) x-1sx-1 ds

    =22x-1B(x,x)

が示された。

 

ゼ-タ関数の関数等式の証明

<ゼ-タ関数の関数等式の証明>

関数等式には、非対称型のオイラ-による関数等式

 ζ(1-s)=cos(sπ/2) Γ(s)ζ(s)/2s-1πs      ・・・・(1)

と対称型のリ-マンによる関数等式

 πs/2Γ(s/2)ζ(s)=π(1-s)/2Γ((1-s)/2)ζ(1-s) ・・・・(2)

があります。関数等式はゼ-タ関数の定義域を拡大する場面でよく用いられす。

ここではオイラ-による関数等式を導出し、その後

ガンマ関数の相反公式

   Γ(s)Γ(1-s)=π/sin(πs)

においてs→(1-s)/2に置き換えた

 Γ((1-s)/2)Γ((1+s)/2)=π/cos(πs/2)  ・・・(5)

の式とルジャンドルの2倍公式

 Γ(2s)=22s-11/2・Γ(s) Γ(s+1/2)

においてs→s/2に置き換えた

 Γ(s)=2s-11/2・Γ(s/2) Γ((s+1)/2)  ・・・(6)

式を用いて、リ-マンによる関数等式を導出します。

その前に、ゼ-タ関数の積分表示を求めましょう。

<ゼ-タ関数の積分表示>

ゼ-タ関数:ζ(s)=Σn=1- 1/ns

ガンマ関数:Γ(s)=∫[0、∞] xs-1e-xdx

のとき、s>1に対して

 ∫[0、∞] xs-1/(ex-1)dx=ζ(s) Γ(s)

が成り立つ。

[証明]

 1/(ex-1)=e-x/(1-e-x)=Σn=1-(e-x)n =Σn=1-e-n x

を代入すると、

[0、∞] xs-1/(ex+1)dx=∫[0、∞] xs-1Σn=1-e-n x dx

                   =Σn=1-[0、∞] xs-1 e-n x dx

ここで、y=nx と変数変換すると

 ∫[0、∞] xs-1/(ex+1)dx =Σn=1-[0、∞] (y/n)s-1 e-y dy/n

n=1-1/ns[0、∞] ys-1 e-y dy

=ζ(s)Γ(s)

が示されました。

<オイラ-による関数等式の導出>

複素積分
 I(s)=∫C zs-1/(ez-1)dz

を2つの積分経路で求めて、等値することで(1)式のオイラ-による関数等式を導出します。

1)ハンケル積分経路による積分計算

Cをハンケル積分経路とすると、全複素平面で

 ∫C zs-1/(ez-1)dz=(e2πsi-1) ζ(s)Γ(s)   ・・・・(3)

が成立することを示します。

Cは以下の3つの経路

 C1:z=x+iε x=∞→r

 C2:z=reiθ θ=0→2π

 C3:z=x-iε x=r→∞

から成ります。

 I(s)=∫C zs-1/(ez-1)dz

  =∫C1 zs-1/(ez-1)dz+∫C2 zs-1/(ez-1)dz+∫C3 zs-1/(ez-1)dz

である。まず経路1での積分はε→0で

 I1(s)=∫C1 zs-1/(ez-1)dz=-∫[0、∞] xs-1/(ex-1)dx

となる。経路2の積分はr→0で

|I2(s)|=|∫C2 zs-1/(ez-1)dz|≦∫[0,2π] rs/[(er-1)/r]dθ≦rs・2π→ 0 as r→0  s>0

ゼロになる。経路3では、原点の周りの1回転して位相2πが付加されるので

 z s-1=(rei2π) s-1=r s-1ei2πs

より、ei2πsが残る。rをxに置き換えて0から∞まで積分すると、

 I3(s)=∫C3 zs-1/(ez-1)dz=ei2πs[0、∞] xs-1/(ex-1)dx

従って、ε→0、r→0の極限では、ゼ-タ関数の積分表示を用いて

 I(s)=-∫[0、∞] xs-1/(ex-1)dx+ 0 +ei2πs[0、∞] xs-1/(ex-1)dx

   =(ei2πs-1) ∫[0、∞] xs-1/(ex-1)dx

   =(ei2πs-1) ζ(s)Γ(s)

が示されました。

ここでs=1のとき

 ei2πs-1=0

なので、s=1は(ei2πs-1)の1位の零点です。ζ(s)=1/(s-1)+F(s)と書け、ζ(s)はs=1で1位の極を持ちます。従って、(ei2πs-1)ζ(s)はs=1で正則になっています。上式は全ての複素数sで成り立っています。

 

2)D積分経路による積分計算

下図のように積分経路Dを取ります。全複素平面で

C zs-1/(ez-1)dz=-∫D zs-1/(ez-1)dz=(2π)s(e3πsi/2-eπsi/2)ζ(1-s) ・・(4)

が成立することを示します。

経路Dは

 D=C1+C2+C3+CR

から成ります。経路Dの4つの経路は

 C1:z=x-iε x=∞→r

 C2:z=reiθ θ=2π→0

 C3:z=x+iε x=∞→r

 CR:z=Reiθ θ=0→2π

です。分母にezがあるのでCRに関する積分はR→∞でゼロになります。ところで

C1+C2+C3の経路での積分は先ほどのハンケル積分経路と逆向きなので、

 ∫C zs-1/(ez-1)dz=-∫D zs-1/(ez-1)dz

となります。被積分関数の分母はz=±2nπiでゼロになります。経路Dは、被積分関数の極、z=±2πi、±4πi、±6πi、・・±2nπi(<Ri)を含んでいます。従って経路Cでの積分は、経路D内の積分の留数の和を求めて、全体にマイナス符号をつければ得られます。

 z=2nπiでの留数は、n>0のとき偏角はπ/2なので(i=eiπ/2)

 I=lim [z→2nπi] (z-2nπi)・ zs-1/(ez-1)
  =lim [z→2nπi]・ zs-1/(ez-e2nπi )/
  =lim [z→2nπi]・ z/(ez)’

  =(2nπi) s-1 

  =(2nπ) s-1(eiπ/2) s-1

  =-i・(2nπ) s-1・eiπs/2

となります。

 z=-2nπiでの留数は、偏角は3π/2なので、(-i=ei3π/2)

I=(-2nπi) s-1 

 =(2nπ) s-1(ei3π/2) s-1

 =i・(2nπ) s-1・ei3πs/2

となります。R→∞のとき、n=1~∞の全ての留数の和を求めると、

 ∫D zs-1/(ez-1)dz=Σn 2πi・(I+I)

         =Σn 2πi[-i・(2nπ) s-1・(eiπs/2-ei3πs/2)]
         =(2π) s (eiπs/2-ei3πs/2)・Σn 1/n 1-s

                   =(2π) s (eiπs/2-ei3πs/2)・ζ(1-s)

従って、

    ∫C zs-1/(ez-1)dz=(2π) s (ei3πs/2-eiπs/2)ζ(1-s)

が示されました。

<オイラ-による関数等式の導出>

2つの積分経路で求めた

   I(s)=∫C zs-1/(ez-1)dz

の値を等値することで、オイラ-による関数等式(非対称型)

 ζ(1-s)=cos(sπ/2) Γ(s)ζ(s)/2s-1πs      ・・・・(1)

を導出します。

2つの積分経路で求めた値は
 ∫C zs-1/(ez-1)dz=(e2πsi-1) ζ(s)Γ(s)  ・・・(3)

   ∫C zs-1/(ez-1)dz=-∫D zs-1/(ez-1)dz=(2π)s(e3πsi/2-eπsi/2) ζ(1-s) ・・(4)

でした。よって

   (e2πsi-1) ζ(s)Γ(s)=(2π)s(e3πsi/2-eπsi/2) ζ(1-s) 

が成り立ちます。

 (e2πsi-1)/ (e3πsi/2-eπsi/2)=eπsi(eπsi-e-πsi) / eπsi (eπsi/2-e-πsi/2)

 =(eπsi/2+e-πsi/2) (eπsi/2-e-πsi/2) / (eπsi/2-e-πsi/2)

 =2cos(πs/2)

ですから、

 2cos(πs/2)ζ(s)Γ(s)=(2π)sζ(1-s) 

よって

 ζ(1-s)=2cos(πs/2)Γ(s)/ (2π)s・ζ(s)

    =cos(πs/2)Γ(s)/ 2s-1πs・ζ(s)

が得られました。

<2つの関数等式>

オイラ-による関数等式(非対称型)

 ζ(1-s)=cos(sπ/2) Γ(s)ζ(s)/2s-1πs      ・・・・(1)

から、リ-マンによる関数等式(対称型)

 πs/2Γ(s/2)ζ(s)=π(1-s)/2Γ((1-s)/2)ζ(1-s) ・・・・(2)

を導出します。

(2)式より

 ζ(1-s)=πs/2Γ(s/2)ζ(s) π(1-s)/2 /Γ((1-s)/2)

     =πs+1/2Γ(s/2) /Γ((1-s)/2)・ζ(s)

より、

  cos(sπ/2) Γ(s)/2s-1πs=πs+1/2Γ(s/2) /Γ((1-s)/2)

すなわち

  Γ((1-s)/2) Γ(s) cos(sπ/2)=2s-1π1/2Γ(s/2)

が成り立つことを示します。

ガンマ関数の相反公式

 Γ(s)Γ(1-s)=π/sin(πs)

でs→(1-s)/2に置き換えると、1-(1-s)/2=(1+s)/2より

 Γ((1-s)/2)Γ((1+s)/2)=π/sin(π(1-s)/2)

 Γ((1-s)/2)Γ((1+s)/2)=π/cos(πs/2)  ・・・(5)

が成り立ちます。

また、ルジャンドルの2倍公式

 Γ(2s)=22s-11/2・Γ(s) Γ(s+1/2)

でs→s/2に置き換えると、

 Γ(s)=2s-11/2・Γ(s/2) Γ((s+1)/2)  ・・・(6)

が成り立ちます。

(5)、(6)式の辺々を掛け、Γ((s+1)/2)を消去すると

 Γ((1-s)/2)・Γ(s)=π/cos(πs/2)・2s-11/2・Γ(s/2)

すなわち

 Γ((1-s)/2) Γ(s) cos(sπ/2)=2s-1π1/2Γ(s/2)

が成り立つことが示されました。関数等式はゼ-タ関数の定義域を拡大する場面でよく用いられす。