物価の差の裏に雇用構造の違いあり

日本の消費者物価指数はこの2年で減少しマイナスに転じている。つまりデフレ経済だ。一方欧州は1%で横ばい、アメリカは3%以上に急上昇している。日本の経済状態は見劣りしている。
日銀はこの8年間、物価指数2%を目標に金融緩和策をとってきた。2016年1月に日銀はマイナス金利政策をとったにも関わらず、物価指数は上がらず平均0.1%を保ってきた。
デフレにより国民の所得は増えない。低金利により国民の銀行預金は全く増えない。しかし日経平均は3万円を維持しているから富裕層は我慢している。
今回の3人の総裁候補者の経済政策をみると、物価指数2%を目標にしている。彼らは金融緩和策で2%達成が無理なことは承知している。
でもそうでも言っておかないと、政府が通貨価値の上昇を容認したことになり、外国人投資家が円買いを進め、円高と株安を招き、企業の設備投資が減ってデフレ経済が進行するからだ。
経済学者はデフレ脱却のためには日本は雇用構造の改革にふみこむべきだと言っている。日本は社員を容易に解雇できないできないことが経済効率を低下させていると考えるからだ。欧米では賃金を減らさず雇用者数を調整するが、日本は雇用者数を守り賃金を減らすのでデフレになるという訳だ。政治家にそこまでの覚悟はない。
政府はコロナ対策のバラマキとデフレによる税収減少で財政が悪化している。しかし安倍氏の後継の高市氏の言うプライマリーバランスの凍結とは、財政赤字の進行を容認するということだ。安倍政権時代から財政赤字を減らす意識は低い。官公庁向け清掃員や警備員の給料は民間より4割程度上昇している。
 
 
 
 
 
 
 
 
2021年9月18日
 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。