持続可能な縄文社会

山手線の田端駅の近くに中里遺跡があります。ここには100m×80m×4.5m厚さの巨大な貝塚があります。その貝塚にはカキの層とハマグリの層が繰り返し規則正しく堆積しています。焼き石を投入して水を沸騰させて貝のむき身を取り、大量の干し貝を生産し、内陸へ供給していたと推定されています。接着剤やヒスイや海貝なども流通していました。つまり縄文時代には分業や流通網があったことになります。

典型的な村は5~6軒程度の住居で、人口は30人程度でした。縄文時代後期の遺跡から出土した多数の人骨群は1000年の時間幅をもつことから、縄文人は、狩猟採集民でありながら、極めて長期間、定住していたことが分かってきました。近年では遺跡周囲の野生のマメやクリなどが大型化していた事実も明らかにされ、彼らは海や山の多くの資源を管理していたと考えられています。

縄文人は農耕に頼らなくても適度な人口規模で消費規模を低減させ、自然の回復力を維持していました。さらに集団の中で労働を分担して、遠隔地とネットワークを作り、持続可能な社会を安定に営んでいたのです。こうした縄文時代の社会の仕組みは、環境破壊や資源の浪費が叫ばれる現代社会の将来を考える上で、私たちに大切なヒントを与えているように思われます。

縄文土器は世界最古級の土器

日本では、氷河期の終わり1.6万年前に気温が上昇し、森は落葉樹も交じる森林へと変化しました。その結果、ドングリが大量に手に入り、そのアク抜きに必要な容器として、土器が生まれたと考えられています。エジプトやメソポタミアでは小麦でパンを焼いていたので、土器は必要なかったのでしょう。西アジア最古の土器は9000年前であるのに対し、日本最古の土器は1.6万年前であり、世界的に最も古い部類のものです。1.45万年前には粘土ひもを張り付けた隆線文土器が広まりました。

火焔土器は、見た目が派手ですが、一般住居で見つかる事が多く、日常生活の中で使用されていたと思われます。狩猟採集民が実用性より装飾性を重視していたというのは面白いことです。もしかしたら、どんぐりの粉があるので、生活に余裕があったからなのでしょうか。日本が誇るべき土器だとすれば、2020年東京オリンピックの聖火台に火焔型土器を採用してもいいのかもしれませんね。

縄文時代再考

山梨県には数多くの縄文時代の遺跡があります。実は自宅の目の前でも縄文遺跡の発掘調査が進行中です。今年の夏は暑かったので、遺跡発掘は大変な作業でした。昨日9月19日にNHKの視点・論点というTV番組で、明治大学教授の阿部芳郎氏が「縄文時代の社会の仕組みと継続性」という題で、縄文文化が自然豊かな日本特有の文化であることをお話しされました。

農耕社会は紀元前5000年くらい前にエジプトやメソポタミアで現れました。日本列島で農耕社会が成立したのは、紀元前300年前と非常に遅かったのです。これまで日本は島国であるために大陸の文化からは切り離されて発達が遅れたと考えられてきました。近年では、日本は豊かな森と海に囲まれた環境にあったので、農耕の必要がない豊かな狩猟採集社会を形成したと考えられているそうです。ポスト石油時代の日本人が縄文時代から学ぶことは沢山ありそうです。

ネットショップのホームペ-ジは?

パン工房稔のホ-ムペ-ジは「おちゃのこネット」(https://www.ocnk.net/)で作っている。基本プランでは3,000円/月で、初期投資なしで独自ドメインがもらえる。専門知識がなくても、多彩できれいなお店のホームペ-ジができるのが魅力だ。ネットショップに必要な様々な機能があり、SSL暗号化により顧客の個人情報を守れるショップが実現できる。

ショップ事例一覧には、様々な業種のネットショップの運営の参考になることが数多く書かれている。おちゃのこネットでは商品ごとに配送方法や支払い方法が選択できるところ、「こういうことがありますのでご了承ください」というところにチェックを入れて注文してもらう機能を必須でつけられるところが便利だという。

 

山梨のこだわりパン

山梨といえばブドウが有名ですが、創業10年の都留市のパン工房稔(みのり)では、レーズンから種を起こした自家製酵母を用いている。一部のパンには 山梨県産小麦「かいほのか」を使っている。水は富士山からの伏流水を使用。基本的にパン生地には、卵や乳製品を用いていないようだ。

店長の鈴木稔弘(としひろ)さん(43歳)は自分で仕込みをして15~20種類のパンを販売している。お店はなんとプレハブの建物で、週に2日(9時半~18時営業)はお店でパンを売り、3日はJマート河口湖店で販売している。ホームペ-ジ(http://minori.ocnk.net/)も充実しており、インタ-ネットでの注文も受け付けている。

山梨日日新聞 2018年9月18日 生活欄やまなしパン散歩