逆性石鹸とは何でしょうか?

逆性石鹸は、高級アミンの塩からなる界面活性剤であり、殺菌剤や柔軟剤、リンスの成分として利用されるものです。4級のアルキル・トリメチル・アンモニウム塩

  • CH3(CH2)nN(CH33Cl

や塩化ベンザルコニウム(ベンジル・ドデシル・ジメチル・アンモニウム・クロライド、通称BDDAC、ベンゼン環あり)

・ C₆H₅CH₂N⁺(CH₃)₂R•Cl⁻  (R = C8H17 ~ C18H37、長鎖アルキル)

は逆性石鹸です。塩化ベンザルコニウムはオスバン、ヂアミトールなどの商品名で知られています。アルコールと異なり、逆性石鹸は無臭です。アルコールはゴムを傷めますが、逆性石鹸はゴムを傷めません。

逆性石鹸は、界面活性作用は弱く、洗浄力は劣ります。しかし衣類や頭髪に吸着することで、空気中の水分が保持されやすくなり、柔軟性を与えることから、衣類の柔軟剤や頭髪用リンスなどとして利用されています。 また陽イオン界面活性剤自体も生分解性のよいエステル型ジアルキルアンモニウム塩が使用されるようになっています。

柔軟剤を使用すると、繊維同士の滑りがよくなるので、重ね着をしても摩擦が起きにくくなり、静電気の発生を抑えられます。ポリエステルやナイロンなどの化学繊維は、柔軟剤の香りが残りやすい繊維です。ある調査では6割の人が毎回の洗濯で柔軟剤を使っていると回答しています。

注意すべきことは、柔軟剤は洗濯のすすぎの後に投入することです。洗剤と同じタイミングで入れると、両者の効果が打ち消しあってしまいます。洗濯機では通常洗剤と柔軟剤を入れる場所は異なっています。また他人が柔軟剤の匂いを不快に感じる場合もあります。使用者が製品の匂いに慣れ鈍感になることで使用量が増えると問題が生じます。また薄着の方が長生きするとも言われています。

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