レーシック手術とは

レーシックLASIK (=LAser in SItu Keratomileusis)は角膜の視力矯正手術です。レーシックは1990年、ギリシャのパリカリス博士によって考案されました。ケラトームという小さな刃物を使って角膜を円形に切り取りはがして、フラップという蓋を作り、角膜の内部にエキシマレーザを照射して、角膜を削って、蓋を閉めて手術します。レーシックは、1995年にアメリカのFDA(食品医薬品局)から認可され、急速に広まるようになりました。今ではフェムト秒レ-ザを用い、非接触でフラップを形成します。費用は片眼で15~30万円かかります。スポーツ選手や著名人がレーシックを受けたことにより、一般人の間でも広く受け入れられるようになりました。アメリカのプロゴルファの間には 2000年以降に視力矯正のためのレーザ治療を受ける人が急増しました。そのため眼鏡をかけたトップ・プレーヤーは居なくなりました。

白内障発症率が高まる60歳以上でのレーシックは推奨されません。レーシックの年齢制限は40歳までといわれます。まだ老眼の症状が現れてない場合でも、レーシック手術により焦点を矯正した結果、老眼の症状を感じやすくなることもあるため、手術前には十分な検査が必須です。老眼や白内障に備えて、レーシックの手術前の眼のデータを入手しておくとよいそうです。レーシックを受けた角膜は変化が生じているため、眼内レンズ度数のズレが生じやすくなるからです。

先月タイガ-ウッズ選手(43歳)のZOZOチャンピオンシップの復帰試合を見に多くのギャラリ-が詰めかけていました。タイガー・ウッズ選手は 1999年に視力改善の為のレーザ治療を受け、その後 2000年には素晴らしい成績を残しています。

レ-シックでは、矯正限度量を-6Dまでとし、充分な同意がなされた場合に限り、-10Dまでの範囲で手術が許可されます。ここで「D」は(Diopter:ジオプター)という屈折度数を表す単位です。裸眼でピントが合う距離をN(cm)として、「100÷N」で計算すると度数が出ます。例えば-10Dの場合は、裸眼でピントが合う距離Nが10cmという強い近視状態です。Nが20cmで-5Dとなり、中程度近視(3~6D)です。
近視の場合は-(マイナス)、遠視の場合は+(プラス)で表され、ともに数値が大きいほど遠視や近視の度合いが高くなります。10D以上に近視が進んでいる人は、充分な視力を得るために角膜を削る量が多すぎるので、レーシック手術を受けられないのです。タイガーウッズ選手の視力は-11.5Dという超強度近視だったので、レーシック以外のレーザ矯正治療を使ったのかもしれません。

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