ヒトの大脳はいつ大きくなったのか?

700~100万年前の猿人は、森林やサバンナで昆虫、果物、植物の根、小動物の肉などを採取し食べていたと考えられています。猿人は、顎が大きく、ガニ股でぎこちなく歩く印象があります。肉食動物に狙われてもさほど早く走れなかったでしょう。お互いに助け合って生き延びてきたのだと思います。

200~20万年前になると、原人が出現し、体型も寸胴型からスリム型になり、さっそうと歩く印象があります。顎や歯が小さくなります。草食動物を追跡し、肉食動物に武器や火で対抗できたと思われます。200~150万年前の50万年間に脳容積は400ccから900ccに増大します。ヒトの大脳は、食生活が変わることで、大きくなったのではないかと考えられます。

NHKの番組では、原人は石器を使って動物の遺体の肉や骨の髄を食べたので、脳が大きくなったと放映されていました。それならば、肉食動物の脳はどうして大きくならないのかという疑問が残ります。また直立歩行をして手で道具を作るようになったから大脳が大きくなったと説明されています。しかし進化論的には、大脳が大きくなったから、ヒトは道具を作り、言語を話すようになったと考える方が自然です。大脳の肥大化の原因は未だによく分かっていません。しかし近年、農学博士の林俊郎氏(1949年生)は、糖がヒトの大脳の肥大化を促進したのではないかと考えています。

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