富山の中山間地域の今年度予算

コンパクトシティ構想で有名な富山県の平成31年度予算は5,548億円です。富山県は、基本的に人口減少を食い止め、経済を活性化させ、全ての人が健康で活躍できる環境づくりを促進しようとしています。新幹線ができて4年、豊富な移住支援金、高い教育レベルによって首都圏からの移住も増えてきているようです。知事はIT技術で農村にいながら仕事ができる働き方改革に期待をしています。


26個の施策テーマ別の事業のなかで、12番目の事業タイトルは、「豊かで魅力ある中山間地域の実現 ~中山間地域の活性化に向けて~」です。中山間地域の魅力化の課題は、中山間地域の体制整備と人材の育成確保、活力ある農山村づくりと地域経済の活性化、地域生活の維持向上の3つでした。参考までに各項目の予算を書き記しました。農魚山村基盤づくりには225億円もの資金が使われているのですね。


果樹産地継承支援300万円は少なすぎますよね。果樹産地継承支援事業はせっかく味もおいしくて全国的にも評価されている果樹の園地が、経営者、生産者がご高齢になって承継されない、後継者が見つからないといった場合に、虫がつくので全部伐採するなんていうことが起こっています。これを農地中間管理機構に管理してもらって、その間に後継者を見つけるといったような取り組みだそうです。
 がんばる女性農業者支援事業1000万円といったものもあります。中山間産地等人材育成支援事業、就農希望者に対して、産地等が行う研修に必要な施設・機械の整備を支援しようとしています。
定住できなければ、人口減少の激しい中山間地域の活性化はできません。空き家対策1000万円は少なすぎます。多面的機能支払支援事業20億円、農地集約5億円や移住支援金1.2億円を削ってでも、空き家対策に資金を投じるべきではないでしょうか。

http://www.pref.toyama.jp/cms_pfile/00019696/01220809.pdf

1. 持続可能な中山間地域の体制整備と人材の育成確保
(1) 地域づくり人材の育成   集落支援推進事業1.5億円
(2) コミュニティ活性化のための話し合いの促進 350万円
(3) 移住定住の促進 移住支援金1.2億円
(4) 農山漁村地域の活性化 多面的機能支払い支援事業20億円

2.活力ある農山村づくりと地域経済の活性化
(1)地域資源の利活用 1000万円
(2)生産性の高い農業の確立 400万円
(3)農業経営基盤の強化 農地集約5億円
(4)若い担い手の育成確保 果樹産地継承支援300万円 就農研修500万円
(5)農魚山村基盤づくり 土地改良175億円、治山造林50億円
(6)鳥獣被害の防止 2億円
(7)林業成長産業化 6億円

3.地域生活の維持向上
(1)空き家対策 1000万円
(2)生活交通の確保 3億円 
(3)買い物支援  100万円
(4)除雪対策  1.2億円
(5)地域包括ケアシステムの構築 1.1億円
(6)6次産業化の推進 1.2億円 がんばる女性農業者支援事業1000万円

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