どうして生物は20種類のアミノ酸を使っているのでしょうか?

タンパク質の機能を高めるために、遺伝暗号が進化し、現在の20種類のアミノ酸を生成する普遍遺伝暗号が誕生したと考えられます。アミノ酸はコドンと呼ばれる3つの塩基の組み合わせで決定されます。遺伝に用いられるRNAの塩基は、アデニンA、グアニンG、ウラシルU、シトシンCの4種類です。現在の遺伝暗号は普遍遺伝暗号をよばれ、コドン表が20種類のアミノ酸を規定しています。

池原健二教授は、過去の生物は、少数のアミノ酸からタンパク質を作り、生体を構成していたのではないかと考え、GADVタンパク質ワールド仮説を提唱しています。「GADV」とは、グリシン(G)、アラニン(A)、アスパラギン酸(D)、バリン(V)の4種類のアミノ酸のことです。これらのアミノ酸は、最初のコドンがグリシンGで始まります。つまりコドン表の一番下のGの段のアミノ酸が最古の生物を構成していたと考えています。太古代の生物は、現在と異なる原始的な遺伝暗号(コドン表)を持っていたことになります。最初のものはGNC原始遺伝暗号と呼ばれています。2番目のNはG,C,A,Uの4種類の塩基のいずれかを表しています。

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