恐竜の系統樹に大きな変更あり

恐竜は、骨盤の形状から、竜盤類と鳥盤類に分けられており、肉食恐竜である獣脚類は、草食恐竜である竜脚類と並んで竜盤類に分類されていました。しかしM.Baron氏の2017年のNatureの論文で、他の多くの特徴の比較から、獣脚類は鳥盤類に近いことが分かりました。彼は74種類の恐竜を調査し、457の特徴を比較し、類似点と差異を詳細に研究しました。その結果、恐竜は竜盤類とオルニトスケリダ類に分けられ、獣脚類は鳥盤類と並んでオルニトスケリダ類に分類されたのです。その結果、恐竜の系統樹はより難しいものになりました。これは130年ぶりの大変革でした。これまでネコだと思っていた動物の半分はイヌだったと分かったようなものだからです。

恐竜博2019に展示されていた恐竜の種類は?

恐竜博2019では、デイノケイルス、タルボサウルス、カムイサウルスなどの骨格標本が展示されていました。これらはどんな恐竜なのでしょうか? デイノケイルスはコエルロサウルス類のオルニトミモサウルス類の陸生の魚食恐竜です。タルボサウルスはコエルロサウルス類のティラノサウルス類の肉食恐竜です。カムイサウルスはイグアノドンと同じ鳥脚類のハドロサウルス科の草食恐竜です。これは北海道のむかわ町で発掘されたのでむかわ竜とも言われています。これまで恐竜だけで1000種類ぐらい発見されています。恐竜の分類はかなり複雑です。恐竜が生きていた中生代は2億年近くあり、恐竜は1.6億年の長い歴史があります。化石になったのは一部ですから、実際、恐竜は10万種以上いたのかもしれません。

現生鳥類は、恐竜のオルニトミモサウルス類からマニラプトル類などを経て現在の姿に進化しました。6600万年前の白亜紀末に殆どの恐竜は絶滅しますが、恐竜の末裔である鳥類は飛べたので、大絶滅を生き延びたのでしょう。

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