4.東日本の東西圧縮による隆起

1500万年前にフィリピン海プレ-トは、北西方向に移動方向を変更したために、東日本にかかる力は、太平洋プレートだけになりました。フィリピン海プレ-トが北上してきたために、太平洋プレートが東日本に沈み込み難くなり、太平洋プレートの東日本への沈み込み帯(日本海溝)が30kmも大陸側に移動し、東日本を東西に圧縮するようになりました。太平洋プレ-トによる東西圧縮によって、殆どが海底下にあった東日本は隆起して、新潟県の八海山をはじめ奥羽山脈や北アルプスなどが形成されました。

高山の形成により、季節風が大量の降雨をもたらし、土砂が堆積し平野部を拡大させました。急な河川は透明度が高いので、川底の岩に苔が繁茂し、アユが繁殖しました。急で短い河川はCa濃度が低いので、出し汁がよく取れる軟水が得られます。日本の位置と複雑な地形が、四季、絶景、温泉、豊かな水と生態系を生み出し、日本の和食文化を生み出しました。プレ-ト運動により、日本人は数々の災害を受ける一方で、豊かな自然の恵みを享受できるようになったのです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。