トリプトファンから生成される抗酸化物質にはどのようなものがあるでしょうか?

トリプトファンから生成される抗酸化物質には、メラトニン(melatoninn)、システイン・トリプトフィル・キノン(CTQ)、トリプトファン・トリプトフィル・キノン(TTQ)などがあります。 メラトニンはトリプトファンのインド-ル環にメトキシ基(-OCH3)が結合した構造をしています。

メラトニンは、動物、植物、微生物に広く存在するホルモンです。動物では、メラトニンの血中濃度は1日の周期で変化しており、概日リズムによる同調を行っています。 メラトニンは、血液脳関門も通り抜けるために、体全体に行きわたる強力な抗酸化物質であり、特に核やミトコンドリアにあるDNAを保護します。睡眠前に0.3 mg程度 の少量 のメラトニンを服用すると、概日周期を早くし、早い入眠と起床を促すと言われています。但し、メラトニンには性腺抑制作用もあり、多く摂取すると月経を止める作用があります。米国ではメラトニンはドラッグストアで販売されています。

TTQとCTQは、ビタミン補酵素ではなく、キノン補酵素です。キノンとはベンゼン環の水素が酸素と置換した化合物です。そもそも補酵素とは何でしょうか? 補酵素は酵素に活性を持たせるものです。一般に酵素は、補酵素とアポ酵素が混在する条件と基質分子(反応物質)が存在することにより、化学反応を触媒できます。アポ酵素とは、補酵素を欠いているDNAによって規定される酵素のタンパク質部分のことです。補酵素がアポ酵素と緩く結合することにより初めて酵素活性が生じます。

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