コラ-ゲンは骨を丈夫にする効果があるのでしょうか?

骨粗鬆症モデルラットを用いて、コラ-ゲン由来のジペプチドがラットの骨密度の改善に有効であるという報告があります。

骨の20%はコラ-ゲンでできています。私たちの骨はリモデリングと呼ばれる骨代謝で保たれています。つまり新しい骨を作る骨芽細胞と古い骨を削る破骨細胞の働きで骨が絶えず更新されています。両者のバランスが悪いと骨密度が減少してしまいます。

Pro-Hyp(プロリル・ヒドロキシプロリン)や、Hyp-Gly(ヒドロキシプロリル・グリシン)などのコラ-ゲン由来のジペプチドには骨代謝を促進する働きがあります。Pro-Hypは両骨細胞を活性化します。Hyp-Glyは骨芽細胞を活性化し、破骨細胞を抑制する効果があると言われています。

 Pro-HypやHyp-Glyはジペプチドで吸収され(2012年杉原)、血中に長く存在する傾向があります。Pro-Hypではアミノ酸結合同士がねじれており、酵素で切れにくい構造を取っています。Hyp-Glyでは、Glyは分子が小さく、Hypの陰に隠れてしまい、酵素が切る場所を見つけにくいと考えられます。

コラーゲン由来のペプチドには、関節の軟骨の石灰化を促進するアルカリフォスファターゼ(ALP)活性を抑制する働きをするものがあり、長期の服用で関節の痛みを軽減した例があります。あるいは皮膚の水分量、キメ、透明感、弾力性などを20%程度改善する効果があるという報告もあります。Pro-Hypにはヒアルロン酸合成促進 作用、Gly-Pro には血圧低下作用等が報告されています。摂取カロリ-を考え、有効成分だけサプリメントで摂りたいという人の注目を集めています。

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