コラ-ゲンはどのように血糖調節に関わっているのでしょうか?

コラ-ゲン由来のトリ・ヌクレオチドが糖尿病患者の血糖値を下げる効果があることが報告されています。膵臓から分泌されるインスリンが食後の血糖値を下げています。インスリンの分泌を促進しているのはインクレチンと呼ばれる腸管ホルモンです。例えば小腸下部のL細胞から分泌されるグルカゴン様ペプチド1 (glucagon-like peptide-1, GLP-1) などがあります。

糖尿病患者はGLP1が少ないので、インスリンの分泌量が減ってしまいます。これは糖尿病患者の体内にはGLP1を分解するDPP4という酵素が多くあるからです。コラ-ゲンが分解してできるGly-Glu-HypやGly-Leu-Hypなど、Glu(グルタミン)やLeu(ロイシン)をもつトリ・ヌクレオチドは、DPP4酵素を阻害し、GLP-1分泌を促進するために、活性なGLP-1を増やす働きがあることが分かってきました(2016年、伊庭)。

コラーゲンの一部は完全にアミノ酸に分解されずに、コラーゲン由来のペプチドとして腸で吸収されるようです。吸収されたペプチドは、血液にのって皮膚、関節、骨、毛髪、爪など全身に運ばれます。但し血中にペプチドが存在するのは1日だけです。豚牛由来のものより魚由来のペプチドの方が、安全で食べやすいと言われています。但し糖尿病に対しては糖質摂取制限をするのが基本です。

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