これからの農業はどのようにあるべきでしょうか?

農に関する考え方

農に関する考え方を改めることは、環境を保全する唯一の道です。従来の農法のように土地を耕起して化学肥料を施肥し、優れた作物だけを収穫しようとすると、様々な問題を引き起こします。これからは自然の摂理と循環をよく理解し、菌相バランスの取れた健全な土壌を育成し、健全な土壌に作物を育成させなければなりません。山、海、川の自然環境と農とのつながりを見直さなくてはなりません。

持続的収穫

慣行農法では、畑の外部から種や肥料や農薬や農業機械など、大量の農業資材を投入しています。こうした農法は長期的には農地を疲弊させ、石油資源の枯渇後にも持続的に収穫していくことができません。

従来のように短期的な増収だけを目標にせず、これからは持続的な収穫を目標にします。そのためには、いきなり作物を栽培するのではなくて、食用にならないイネ科やマメ科の植物を栽培するなどして、時間をかけて健全な土壌を育成することも必要になります。健全な土壌や循環を取り戻した農地は、外から大量の肥料を与えなくても、持続的な収穫が期待できます。堆肥は増収のための手段ではなく、健全な土壌の育成のための過渡的な手段と考えます。堆肥の施肥の仕方も土壌環境を壊さない仕方に変えていきます。作物も単一ではなく多様な作物を栽培し、自然な環境を実現します。農業だけでなく林業や漁業も持続的収穫を目標にしなければなりません。

開かれた農

持続的収穫が実現できれば、農業はすべての人の生業になります。自分が食べる分を自分が作るのが基本になります。農作物を遠隔地に運ぶなどの様々な無駄がなくなります。家族や隣人との関わりも多くなるでしょう。自然から学び、自然と調和した生活は健康的です。土地に適した品種を選び、種採りして育てていくことで、災害に強く、安定した収穫が得られます。人々が広がって住めば、これまでの様々な問題が解決するでしょう。

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