ゼ-タ関数の関数等式とテータ関数の関係

<ゼ-タ関数の関数等式とテータ関数の関係>

ゼ-タ関数の関数等式は

 ξ(x)=πs/2Γ(s/2)ζ(s)

とおくと

 ξ(x)=ξ(1-x)

で表されます。テータ関数

 θ(t)=Σn=[-∞、∞] e-πtn^2

の変換公式は

 θ(t)=θ(1/t)/√t

でした。

 Ψ(t)=Σn=[1、∞] e-πtn^2

とおくと、

 θ(t)=1+2Ψ(t)

が成り立ちます。Γ関数の定義において、

 Γ(s)=∫[0、∞] xs-1e-xdx (s>0)

x=πtn2と変数変換すると、dx=πn2dtとなり

 Γ(s)=∫[0、∞] (πtn2)s-1e-πtn^2 πn2 dt

   =πsn2s[0、∞] ts-1e-πtn^2 dt

なので

 Γ(s/2)=πs/2ns[0、∞] ts/2-1e-πtn^2 dt

両辺をπs/2nsで割って

 πs/2・1/ns Γ(s/2)=∫[0、∞] ts/2-1e-πtn^2 dt

これを全ての自然数nについて加えれば

 πs/2・Γ(s/2) [Σn=[1、∞] 1/ns]=∫[0、∞] ts/2-1 n=[1、∞] e-πtn^2]dt

 πs/2・Γ(s/2)ζ(s) =∫[0、∞] ts/2-1 Ψ(t) dt

を得ます。 

 右辺=∫[0、1] ts/2-1 Ψ(t) dt+∫[1、∞] ts/2-1 Ψ(t) dt

として、第一項で、t=1/uと変数変換すると、dt=-1/u2 duより

 ∫[0、1] ts/2-1 Ψ(t) dt=-∫[∞、1] (1/u)s/2-1 Ψ(1/u) 1/u2 du

           =∫[1、∞] u-s/2-1 Ψ(1/u) du

ここで

  1+2Ψ(u)=θ(u)=θ(1/u)/u1/2=[1+2Ψ(1/u)]/u1/2

となることから、

 Ψ(1/u)=u1/2Ψ(u)+1/2・u1/2-1/2

を得ます。これを代入すると

 ∫[0、1] ts/2-1 Ψ(t) dt

 =∫[1、∞] u-s/2-1 [u1/2Ψ(u)+1/2・u1/2-1/2]du

 =∫[1、∞] u(1-s)/2-1 Ψ(u) du +1/2∫[1、∞] u(1-s)/2-1 du-1/2∫[1、∞] u-s/2-1du

 =∫[1、∞] u(1-s)/2-1 Ψ(u) du +1/(s-1)-1/s

 =∫[1、∞] u(1-s)/2-1 Ψ(u) du -1/s(1-s)

となります。なぜなら、s>0より

 1/2∫[1、∞] u(1-s)/2-1 du=1/2・2/(1-s) [u(1-s)/2]u=1、∞=1/(s-1) 

 -1/2∫[1、∞] u-s/2-1du=-1/2・(-2/s)[u-s/2]u=1、∞=-1/s

よって

 右辺=∫[0、1] ts/2-1 Ψ(t) dt+∫[1、∞] ts/2-1 Ψ(t) dt

   =∫[1、∞] u(1-s)/2-1 Ψ(u) du -1/s(1-s)+∫[1、∞] ts/2-1 Ψ(t) dt

   =∫[1、∞] [u(1-s)/2-1+us/2-1] Ψ(u) du -1/s(1-s)

となります。右辺は全ての実数sに対して積分が存在し、sを1-sに置き換えても、式が変わりません。

 左辺:ξ(s)=πs/2・Γ(s/2)ζ(s)

とすると、

 ξ(s)+1/s(1-s)=∫[1、∞] [t(1-s)/2-1+ts/2-1] Ψ(t) dt

は全ての実数sで定義され、関数等式

 ξ(s)=ξ(1-s)

が成り立ちます。

 

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