コラ-ゲンは人体でどのような働きをしているでしょうか?

コラ-ゲンは、基本的に人体の細胞を支える働きをしていますが、人体のあらゆる組織に存在し、多様な働きをしています。例えば、血糖調節、止血、骨代謝などもコラ-ゲンが関わっています。

止血のメカニズム(参考文献1)は複雑ですが、簡単に説明しましょう。止血を行う血小板の表面にはGP6という糖たんぱく質が突出しており、これがコラ-ゲンの受容体になっています。血管壁が損傷すると、I型やIII型コラ-ゲンのGly-Pro-Hypが、血管内に放出され、血小板のGP6受容体と結合します。血小板は刺激され、損傷部に凝縮し、血管を止血します。但しIV型コラーゲンは血管内皮基底膜の主要成分ですが、GP6を介した血小板凝集活性は認められません。

血管のコラ-ゲンが老化すると血管が固く脆くなります。血管全体の弾力性が失われるため、動脈硬化の原因となり、いわゆる高血圧・脳梗塞・心筋梗塞等のリスクを高めます。骨のコラ-ゲンが劣化すると骨折しやすくなります。プロリンは体内で合成されます。血管や骨をしなやかにするには、日頃からタンパク質を摂取して、運動をする必要があります。

参考文献1 

コラーゲン結合タンパク質を介した生命プロセスの活性化機構 西田 紀貴

http://www.jbsoc.or.jp/seika/wp-content/uploads/2013/11/80-06-03.pdf

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