正しいジョギングは「歩く速さで走ること」です。これがスロ-ジョギングです。初心者は、「歩く速さより速く走らなければならない」という先入観が強いので、長時間走れないし、ジョギング習慣が長続きしません。速く走ると辛くなります。それはエネルギ消費が上がるにつれて乳酸の分解が追い付かずに、乳酸が筋肉に蓄積するからだと言われています。しかし歩く速さで走れば、乳酸が筋肉に蓄積しないので、楽に走れるのです。
ダイエットをしたい人は、1日に30分は走った方がいいでしょう。8km/hでは1分間しか走れない人でも、4km/hなら30分間、楽に走れます。疲れが残らないので、ジョギング習慣が長続きします。もちろん少しずつ速度を上げていけば、楽に速く走れるようにもなります。
重要なのは、遅く歩けばダイエット効果は小さいですが、遅く走ってもダイエット効果は変わらないことです。物理法則を思い出してください。歩行時の消費エネルギは速度に依存しますが、ジョギング走行時の消費エネルギは速度に依存しないからです。速くジョギングすると運動した気になりますが、それは乳酸がより多く蓄積するだけの違いでしかないのです。
歩く速さでジョギングすると、自然と足の指の付け根で着地します。いわゆるフォアフット走法になります。踵から着地すると、ウォ-キングになり、走りにくくなるからです。フォアフット走法の方が足にくる衝撃が小さく、ケガをしにくいと言われています。またふくらはぎの筋肉が鍛えられます。慣れないうちは軽いフォアフットにするといいでしょう。たまには学級の一番足の遅い子どもを一番先頭に走らせて、みんなはその後をゆっくり走るのはどうでしょうか?その方が楽しく走れるし、運動効果はそれで十分あるのです。
物理法則を知っているだけでは、役に立ちません。いろんな出来事に応用できないか考えてみることで、日常生活にとても役に立つことが分かりますね。