眼はどのように進化したのでしょうか?

植物プランクトンは、光合成ができる所に留まるために、周囲の明るさを感知する色素胞があります。貝類は複数の単眼をもっており、明るい場所を感知します。さらに窪んだ所に単眼を作ることで光のくる方向が分かるようになります。さらに眼の窪みが大きくなり、入り口が小さくなることでピンホ-ル眼が、入口にレンズができることでカメラ眼が出現しました。オウムガイはピンホ-ル眼を有しています。タコやイカなどの頭足類は大きなカメラ眼を持っています。頭足類のカメラ眼は、脊椎動物のものとは少し異なり、眼の神経線維網は網膜の下にあります。

眼の進化の主要な段階

 a) プランクトンの眼:光受容細胞が体表に露出している。周りの明るさを感知できる。

 b) カサガイの眼:窪みで光が差す方向を感知でき、細胞を損傷から守る。

 c) オウムガイの眼:ピンホール眼は光の方向を感知でき、入射光は像を結ぶ。

d) ゴカイの眼:眼球が閉じ、液体で満たされることで網膜が守られる。

 e) アワビの眼:シンプルなレンズは鮮明な像を結ぶのに役立つ。

 f) 脊椎動物:可動型レンズを持つより複雑な眼。

ヒトデの目は腕の先端にあります。アメリカムラサキウニは体全体が一つの大きな目のような働きをします。二焦点レンズや反射鏡を備えた目もあれば、上下左右が同時に見える目もあるそうです。ゲーリング博士は「動物の目は、一見異なった構造をしているように見えても、驚くほど共通の発生メカニズムをもっている」ことを見つけました。Pax-6遺伝子は眼を作る工程を担う遺伝子です。マウスやイカのPax-6遺伝子をショウジョウバエに挿入すると、ショウジョウバエに複眼が発生します。今の動物に見られる多様な目も、1つの祖先形からの変化したもと考えられています。

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