最初に肺をもった魚は何でしょうか?

それはユ-ステノ・プテロン(Eusthenopteron:力強い鰭(ひれ)の意)だと言われています。ユーステノプテノンは3.7億年前(デボン紀)に現れた肺魚です。ユーステノプテノンはヒレの中に骨を持ち、肺で酸素呼吸をしていたので、湖沼のある湿地帯で生息することができました。食性は肉食性で、他の魚類を捕食していました。

1981年にアメリカのDonn Eric Rosen(1929―1986)らは、ユ-ステノ・プテロンは総鰭類よりも肺魚に近いと主張しました。ユ-ステノ・プテロンは植物の繁茂する河床に棲息していたため、密生した植物を対鰭でかき分けながら泳いでいたものと考えられています。体長は約30~120cm。体型はやや長い紡錘形で、上下に対称な幅広の尾ヒレがあります。

生息していた場所は海浜の潟湖などの気水域だったと推定されています。こうした場所は潮の満ち引きなどで環境の変化が著しく、水の流れが滞って酸欠状態に陥ることがあったと思われます。このことから、彼らは現在の肺魚と同じように肺呼吸をしていたと考えられます。さらには、鰭内部の骨や背骨、頭骨の構造が最古の両生類に近い特徴を示しています。

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